【杉本昌隆の感謝】諦めないで頑張れるのは弟子たちのおかげ

[ 2019年4月5日 21:00 ]

 【棋士の感謝】最終回杉本昌隆八段 撮影/MEGUMI
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 【棋士の感謝】日々、勝負の世界に身を置く棋士たちの心の支えとなった仲間、恩師、家族、友人、恋人――。日頃伝えられない「感謝」の気持ちを5人の棋士に伺った。最終回は、杉本昌隆八段(50)に焦点をあてる。

 2018年度、杉本昌隆の戦果にどれほど心を揺さぶられたことだろう。齢五十にして、B級2組昇級。杉本を突き動かした原動力は、「うらやましい」という勝負師の本能だった。

 将棋ブームの火付け役となった藤井聡太の“師匠”。テレビのワイドショーやニュース番組で愛弟子の活躍を語る、優しくてちょっと自虐的な杉本の顔は、将棋界を超えて知れ渡る存在となった。

 しかし、明らかにそれとは違うのだ。勝利への渇望を吐露する杉本の目は、ぎらりと光るのだ。

 まるで子どものように夢中で互いに切磋琢磨を続ける三浦弘行、戦友・畠山鎮。もう盤を挟むことのない永遠のライバル・村山聖。そして、自らの門徒ながらまだその全ぼうも描くことの出来ない巨星・藤井聡太――。

 棋士として。師匠として。杉本の歩んだ道のりと、手にする明日への地図の一片をのぞいてみたい。

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