本木「長患いしないよう希林さんが連れていった」 裕也さん延命治療拒絶 

[ 2019年3月23日 05:30 ]

葬儀・告別式を終え報道陣の質問に答える本木雅弘 (撮影・白鳥 佳樹) 
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 肺炎のため17日に死去したロック歌手の内田裕也さん(享年79)の葬儀・告別式が22日、都内で営まれた。仕事先の英国から前日に一時帰国した娘婿の本木雅弘(53)が取材陣に対応。長く別居生活を送った妻の樹木希林さんが昨年9月に先立ってから半年後の死に「あの世ではどうするか、今ごろ協議しているんじゃないでしょうか」としみじみと語った。葬儀は近親者と崔洋一監督(69)や近田春夫(68)ら生前、裕也さんと親しかった関係者ら約20人が参列して営まれ、正午に出棺。都内の火葬場で荼毘(だび)にふされた。

 午後4時すぎ、喪服のまま会見に応じた本木は「十二分に孫たちに優しく、そして婿の私にもすがすがしく接してくれました」と義父に感謝の言葉を送った。裕也さんが特に体調を悪化させたのがこの一年。「2月20日に誤嚥(えん)性肺炎が疑われて緊急入院し、食べられない状態が続きました」と闘病の様子を明かしたうえで、「医師からは再三、胃ろう(直接胃に栄養を入れる方法)などを勧められても、拒絶。延命治療はしたくないと話していました。無理をせずに自然に逝きたいと覚悟はしていたと思います」と振り返った。

 「樹木さんという心のよりどころを失ったことは裕也さんにとってもぽっかりと心に穴が開いた感じだったでしょう」と続け、「裕也さんが亡くなった今回のタイミング(最後の入院から1カ月弱)を思えば、私たち家族のために長患いしないように樹木さんが連れていったのかもしれません」とも話した。

 相次いで両親を亡くした妻でエッセイストの内田也哉子さん(43)については「火葬場で半年前に同じ光景を見ている。向き合う時間がなく、戸惑いの表情を浮かべていた」と思いやった。自宅に安置した裕也さんの骨壺(つぼ)の横には、希林さんが荼毘に付された際に裕也さんがそっとポケットに入れた亡き妻の顎の骨を入れた小さな壺を並べて置いているという。希林さんの遺骨は内田家の墓に入っており、いずれは同じ墓で眠ることになる。後日、お別れの会を予定している。

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