小田和正 TBS音楽特番「風のようにうたが流れていた」で母校・聖光学院凱旋「夢を見てた場所」

[ 2019年3月8日 05:00 ]

音楽特番「風のようにうたが流れていた」の収録に参加した(左から)常田真太郎、大橋卓弥、水野良樹、矢井田瞳、熊木杏里、JUJU、杏、小田和正、矢野顕子、和田唱、根本要、佐藤竹善(C)TBS
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 シンガー・ソングライターの小田和正(71)が6日夜、横浜市中区の聖光学院中学高等学校ラムネホールでTBSの音楽特番「風のようにうたが流れていた」(29日深夜0・20〜1・50)の収録を行った。2001年にスタートし、17年まで毎年開催された冬の風物詩「クリスマスの約束」が昨年は放送されず。代替番組を制作するとして今春に延期されたが、小田が中学・高校6年間を過ごした母校への凱旋となった。小田はシンガー・ソングライターの矢野顕子(64)女優の杏(32)ら豪華ゲストとコラボレーションし、古今東西の名曲を熱唱。70代になっても変わらぬハイトーンボイスを披露した。約1500人の観客は春の訪れを感じる奇跡の一夜に酔いしれた。

 「風のようにうたが流れていた」は04年10〜12月にTBSで放送された小田初のレギュラー音楽番組(全11回)と同じタイトル。同番組のテーマ曲でもあり、05年のアルバム「そうかな」に収録されている。

 番組サイドは「今回は2001年以来、毎年お届けしている小田さんとの企画を春に放送することになりました。スタッフと小田さんは年の瀬にお届けする『クリスマスの約束』とは異なる趣を視聴者の皆さまに感じていただけるようなライブをお届けしたいと考えました。『風のようにうたが流れていた』の響きは、そうした思いを相応しい気がしています」と説明した。

 1970年にデビューし、89年に解散したフォークグループ「オフコース」は、小田が聖光学院高校時代に同級生の鈴木康博(71)、地主道夫氏(71年に脱退、現在は建築家)らと結成したのが始まり。聖光学院の校舎は14年に建て替え。その際、今回の会場・ラムネホールを設計したのが元オフコースの地主氏。小田やファンにとっては、この上ない感慨深い舞台が整った。「クリ約」17回と今回の「風うた」、計18回のうち、小田の母校凱旋は初。

 ゲストは矢野、杏のほか「スターダスト・レビュー」の根本要(61)「SING LIKE TALKING」の佐藤竹善(55)「TRICERATOPS」の和田唱(43)「スキマスイッチ」の大橋卓弥(40)常田真太郎(41)「いきものがかり」の水野良樹(36)、JUJU、矢井田瞳(40)熊木杏里(37)。

 冒頭、小田は「今日は私の母校であります、ここ横浜・聖光学院のラムネホールと名付けられた講堂からお送りしたいと思います。根岸の桜並木の坂、聖光学院の校庭の桜、オンエアされる頃には満開になっているかと思います。そんな春の雰囲気が伝わるようなコンサートができればと思っています」とあいさつ。序盤に「風のようにうたが流れていた」、終盤にオフコースの名曲「YES―YES―YES」を披露した。

 終盤のMC。小田のハイトーンボイスの健在ぶりに、根本は「小田さんの20代、30代の頃より、最近の声が好き。ずっと歌っていてください」。スターダスト・レビューの今年のツアータイトルが「還暦少年」と聞く、小田は「『還暦少年』は語呂がいいよね。『古希(70歳)少年』じゃ、ちょっと(言葉数が)足りない」と笑いを誘った。

 クライマックスの「YES―YES―YES」は小田と佐藤から始まり、大橋と和田が続いて女性陣がコーラス。小田らのハーモニーが響く大合唱に、観客は大興奮。思わず席を立って体を揺らす人、小田ら一緒に歌う人、曲中に小田が行うおなじみの人さし指の振りに合わす人など、会場のボルテージは最高潮に達した。

 約3時間の収録を終えると、小田は「とっても楽しくできました。どうもありがとうございました。結構、坂があったりしますから、気をつけてお帰りください」と感謝し「♪ここで夢を見てた」と故郷・横浜を歌い、歌詞に根岸線も登場する名曲「my home town」の歌い出しを口ずさむ。歌詞に登場する“丘の上”とは、まさに収録が行われた聖光学院のこと。「その場所であります。どうもありがとうございました」と足元を指し、母校のステージを後にした。

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