玉置玲央「大杉漣さんに感謝」

[ 2019年2月15日 05:30 ]

2018年(第73回)毎日映画コンクール表彰式 ( 2019年2月14日 )

「大杉漣さんに感謝します」スポニチグランプリ新人賞を受賞した玉置玲央(撮影・西川祐介)
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 【スポニチグランプリ新人賞】玉置は東京・下北沢の本多劇場で出演中の舞台「みみばしる」の昼公演を終えてから表彰式に駆け付けた。「佐向大監督、共演者、スタッフの皆さん、そして何より全体を大きな愛情で包んでくださった大杉漣さんに感謝します」と笑顔をはじけさせた。

 昨年2月に亡くなった大杉さんがプロデューサーも兼ねた最後の主演作。実は大杉さんの妻の弘美さんが玉置の舞台を何度か見ており、佐向監督に推薦したのが映画初出演のきっかけだった。

 教誨師(きょうかいし)の大杉さんと対峙(たいじ)する死刑囚役への抜てき。「大杉さん以外の共演者と出会うことはないし、1対1で1シチュエーションなので、まるで舞台のようなやりとりだった。自由に伸び伸びとやらせていただき、舞台と映画に壁はないと感じた」と満足げに振り返る。

 映画としての次回作は未定だが「恩を返すのはもちろん、出会う人、若い世代に恩を送っていけるように生きていけたら」と改めて決意をにじませ、再び夜公演のため飛び出していった。今月21日には大杉さんの一周忌を迎える。客席で見守っていた弘美さんも「大杉もどこかで見ていたと思いますよ」と目を細めていた。 

 《大杉漣さんら物故者を偲ぶ》式の最後に2018年に他界した映画人がスクリーンで紹介された。大杉漣(2月21日、享年66)、高畑勲(4月5日、同82)、朝丘雪路(4月27日、同82)、星由里子(5月16日、同74)、加藤剛(6月18日、同80)、橋本忍(7月19日、同100)、津川雅彦(8月4日、同78)、樹木希林(9月15日、同75)、江波杏子(10月27日、同76)、赤木春恵(11月29日、同94)、黒澤満(11月30日、同85)ら34人。観客が思い思いに偲(しの)んだ。(敬称略)

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