二番福のピン芸人・伊丹祐貴、仕事5倍に 親友の「霜降り明星」粗品も「おもろいぞ〜」

[ 2019年1月18日 09:00 ]

商売繁盛の神様「えべっさん」の総本社、西宮神社(兵庫県西宮市)で10日早朝行われた「開門神事福男選び」の(右から)「二番福」のピン芸人・伊丹祐貴、「一番福」の山本優希さん、「三番福」の玉暉活也さん
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 今年の福男で話題をさらったのは、一番福ではなく二番福だった。西宮神社の恒例行事「開門神事福男選び」で初めて芸人が名を連ねる快挙。30歳のピン芸人、伊丹祐貴がテレビのニュースでうれしそうに笑っていた。

 実は昨年、神戸であった忘年会でたまたま知り合い、じっくり話し込んだのが伊丹だった。「もう30歳やし、売れないとあきませんねん。何とか新喜劇に入りたいです。結果を出さんと…」と悩んでいた。その時の顔があまりにも暗すぎて、テレビに映る「二番福」が同じ人物とは思えないほどだった。三度見した後、こちらもジワジワとうれしさがこみ上げてきた。

 あれから1週間。仕事量は5倍に増え、先輩のライブにも呼ばれるなど昨年まで“仕事ゼロだった芸人”にとっては2019年は最高のスタートダッシュとなったようだ。福男はフジテレビの情報番組「ワイドナショー」の企画でエントリー。当日は参加者1500人のくじ引きで「赤の4番」という最前列のポジションを引き当てた。本人いわく「どえらいところを引いてしまった。後で気付くと手と体の震えが止まらなくなった。走る前に名前を書く書類があって、緊張のあまり震えが止まらず、名前ではなく“止めろ”と書いてしまった」という。

 昨年のM―1王者「霜降り明星」の粗品とは同期で親友の間柄。福男の直前に開かれた粗品の誕生会で「福男取ってくる」と宣言して乗り込んだ。もともとインターハイに出場するなど陸上の猛者で50メートルのタイムは6秒1。スタート直前は心臓がバクバクする状態だったが、230メートルをがむしゃらに走りきった。二番福を粗品は「ええぞ〜、おもろいぞ〜。あと足らんのは笑いだけや〜」と喜んでくれたという。

 所属する吉本興業の社員の待遇も変わり「体調大丈夫ですか?と心配されるようになった」という。吉本新喜劇入りのため踏ん張る日々。「スポーツ好きなので、スポーツの番組にたくさん出たい。おっさんが頑張っとる姿を見せたい」と意気込んでいる。

 まずはお決まりのギャグ「誰が羽田や、成田ちゃうで、伊丹や」をメジャーにしたいところ。関西では毎日放送の大吉洋平アナウンサーだけが、いじってくれるギャグで「まったく流行っていない。ピクリとも動かない」(本人)という。福の神の次は笑いの神のツキを呼び込めるか。今度は何とか1番で走りきってほしいなあ。(記者コラム)

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