ギャロップ 初のM―1決勝で漫才日本一へ「楽しみたい」 観客の背もたれで手応えバッチリ

[ 2018年11月30日 20:21 ]

2日の「M−1グランプリ2018」決勝に進出したギャロップの林健(左)、毛利大亮
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 結成15年目のラストイヤーにようやくたどり着いた。2日の「M―1グランプリ2018」で初めて決勝の大舞台に立つギャロップの林健(40)、毛利大亮(36)。「楽しみたい。普段通りにやれれば」と声を揃えた2人。虎視眈々漫才日本一を狙う。

 林が3組目、毛利が2組目となるコンビ「ギャロップ」を03年に結成。06年にM―1準決勝に初めて進出し、09年まで4年連続で決勝目前まで駒を進めた。08年に「ABCお笑い新人グランプリ」、09年に「NHK上方漫才コンテスト」でいずれも優勝。M―1決勝進出も時間の問題だった。だが、10年の笑い飯の優勝を最後にM―1が休止した。その後、林は競馬、毛利はDJというそれぞれの特技を生かして漫才以外にもテレビ、ラジオで活躍。頭の中から「M―1」の文字が消えていた。すると15年にM―1が復活。「出られるなら出ない理由がない」と2人は決断して再度、予選から出場し、決勝を目指した。16、17年は準々決勝で悔し涙。今年、ついに準決勝の壁を越えた。

 16歳でNSC(吉本総合芸能学院)に入学した21期生の毛利が、4歳年上だが22期生の林の先輩になる。それでもお互いを「林」「毛利」と呼び合う。「最初は敬語でしたが、タメ口になって、何でも言い合えるようになった」と毛利。昨年、ラストイヤーでM―1王者に輝いたとろサーモンの村田秀亮(38)は毛利の同期で、久保田かずのぶ(39)は林の同期。「とろサーモンは元々実力のあったコンビ。刺激?それはなかったですね」と林は口にするが、この1年は手応えのある年になった。全てのネタを作る林が、これまで自身の“ハゲネタ”で笑いをとっていたのを「M―1では結果が出てなかった」とこだわりを捨てた。「昨年のM―1が終わってから、ハゲいじりのネタが減ったかも」と毛利。喋くりをメインにして、時にはボケ役とツッコミ役を入れ替えて、ついに壁を乗り越えた。

 かつては自分たちの出番が来ると、観客が背もたれに背中をつけて休憩時間のような態度を取ったという屈辱を味わったそうだ。だが、今年は「漫才を始めて1分を超えたら、若い女性たちも背もたれから背中が離れて(前のめりになって)漫才を聞いてくれた」と林は手応えを得てきた。「自信あります。爪痕を残したい。もう1回見たいなと思わせたいです」と意気込む毛利。現時点では伏兵扱いかもしれないが、話芸の実力は備えている。「ギャロップ」に一発があっても、少しもおかしくない。大きく飛び跳ねないか。

 ◇ギャロップ 2003年にコンビ結成。08年「第29回ABCお笑い新人グランプリ」で最優秀新人賞を受賞。09年「第39回NHK上方漫才コンテスト」は最優秀賞受賞。M―1は06〜09年まで4年連続で準決勝に進出。今回が初の決勝進出。

 ◇林健(はやし・たけし)1978年5月17日、大阪市生まれの40歳。今宮高卒。NSC22期生。ボケ担当。趣味は競馬。

 ◇毛利大亮(もうり・だいすけ)1982年4月11日、京都府生まれの36歳。NSC21期生。ツッコミ担当。趣味はDJプレイ。

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2018年11月30日のニュース