瞬時に光の状況を把握、黒柳徹子の強いプロ意識感じさせる一言

[ 2018年11月30日 10:30 ]

津川雅彦さん、朝丘雪路さん夫妻の「合同葬お別れ会」で弔辞を読んだ黒柳徹子
Photo By 代表撮影

 強いプロ意識を感じさせる一言だった。

 11月21日に東京・青山葬儀所で営まれた、津川雅彦さん、朝丘雪路さん夫妻の「合同葬お別れ会」。芸能界の多くの友人らが参列し、3人が弔辞を読んだ。黒柳徹子(85)、五木ひろし(70)、奥田瑛二(68)。それぞれ、人柄が良く出た内容で、参列者の笑いも涙も誘うものだった。

 さて、こうした会では、終了後に会場内外でリポーターや記者の質問に答える囲み取材が行われる。応じるか、応じないかは、その場で役者さんに声をかけてみないと分からない。快く引き受けた1人が、徹子だった。

 85歳と高齢のため、最近の徹子は椅子に座って取材を受けることがほとんど。この日も報道陣はそのつもりで準備をし、立ち位置には取材場所の隅にあった椅子を置いた。そこに、徹子が歩いてやってきた。だが、その取材場所を見て言った一言で、急きょ立ったままの取材に変更された。

 「光がアレだから」。徹子はそう言った。

 午後1時半頃の屋外。タイミングが悪いことに、取材スペースには日向と日陰ができていた。徹子が来る少し前にも、テレビカメラマンが、日向と日陰が混在する中での撮影の難しさを話していた。

 それを、徹子は瞬時に見極めた。座ったまま取材を受けると、自分の顔に日向と日陰の境目が来る。そうなると、映像が使いづらいものになってしまう。そのために立つことを自ら選んだ。

 自身の体よりも、まずは映像のことを考えるプロ意識。テレビの黎明期から活躍していた徹子だけに、譲れなかったのだろう。一緒に取材していたリポーターも「さすが」と感心していた。

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2018年11月30日のニュース