祐也被告 涙声で「みじめ」、検察側「再犯の可能性極めて高い」懲役2年6月求刑

[ 2018年11月30日 05:30 ]

高橋祐也被告
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 女優三田佳子(77)の次男で、覚せい剤取締法違反(使用)罪に問われた高橋祐也被告(38)の初公判が29日、東京地裁で開かれた。高橋被告は起訴事実を認め、11年ぶり4回目の薬物事件に「みじめ」と涙声。「東京にいて失敗を繰り返してきた」と、沖縄に移住して更生することを誓った。この日、三田は朗読劇「九十歳。何がめでたい」のゲネプロ後に対応。「くじけずに前を向いて進んでほしい」と話した。

 被告人質問で高橋被告は生々しい幻覚症状を明かした。「壁に人がいると思って話しかけたりした」と回想。逮捕のきっかけとなった9月10日夜の飲食店でのトラブルも「好意を寄せている知人女性が自分の友人と(男女の)関係があると思い込んで激高し、彼女の携帯(電話)を折ってしまった」と、覚醒剤の影響による激しい思い込みが原因だったと振り返った。

 昨年10月に仕事仲間に勧められ「一度ぐらいなら」と、再び手を染めた。今年2月には2週間に1回に、6月からは週に1回のペースで使用したという。

 黒いジャケットにグレーのスラックス姿。10月9日の保釈時よりもややふっくらした様子。冒頭の人定質問では「高橋祐也です。会社の社長をしています」と、はっきりと答えた。被告人質問で心境を聞かれると「ものすごくみじめ。なんでこうなってしまったのか」と涙声で話した。

 生活はすさんでいた。検察側は「8月に自宅に顔を出すと、小動物を飼い始めていたり、部屋が汚れていた」と、高橋被告の父親で元NHKプロデューサーの高橋康夫氏(77)の供述調書を読み上げた。康夫氏によると、高橋被告は2、3年前に「よく分からない友人」を自宅に招いてパーティーを開くようになったため、妻子が出て行って別居状態になったという。

 高橋被告は康夫氏から「親の我々はどうすることもできない。自分で立ち直れ」と言われたことを明かした。

 クスリの誘惑から逃れるため“脱・東京”も宣言した。保釈後は沖縄の更生施設で過ごしている。その責任者が情状出廷。高橋被告は「東京にいて失敗を繰り返してきた。沖縄に住んで沖縄での道を探したい」と誓った。

 開発礼子裁判官からは「そもそも覚醒剤を勧めてくるような人となぜ関係を断ち切っていなかったのか?」と叱責(しっせき)される場面も。検察側は「再犯の可能性は極めて高い」と懲役2年6月を求刑した。判決は12月13日に言い渡される。

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