映画で“華麗なる復活”クイーン 炎の第3次ブーム 24日フレディさん命日でさらに

[ 2018年11月21日 06:30 ]

映画「ボヘミアン・ラプソディ」のサントラ盤のジャケット
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 英ロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーさん(91年死去、享年45)の伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」が2週連続で興行収入1位を記録する中、同名のサントラ盤もヒットしている。

 CDは8万枚、デジタル配信は2万ダウンロードを突破。今年発売された洋楽のサントラ盤では、オリコン上半期ランキング洋楽部門で1位を記録した「グレイテスト・ショーマン」を超えるペースで売れている。

 映画は9日に公開され、18日までに興収13億円超を記録。週末の興収は、公開1週目(10、11日)よりも2週目(17、18日)の方が10%増え、ロングランヒットの兆しを見せている。24日にフレディさんの命日を控えていることから、さらに成績を伸ばす勢いだ。口コミとSNSで人気が広がり、劇場にはクイーン世代のほか、70〜80年代の全盛期を知らない20、30代も目立つようになってきた。サントラ盤も同様で、購入者アンケートによると、「初めてクイーン作品を買った」という回答が約4割。発売元のユニバーサルミュージックは「ほとんど興味がなかった人も映画を見てクイーンの音楽に触れたくなったことが言えると思います」と分析した。

 売れているのはサントラ盤だけではない。04年のベスト盤「ジュエルズ」など、ほかのクイーン作品が計2万6000枚、配信は2万4000ダウンロードを突破している。

 クイーンのブームは、世界に先駆けて日本が人気に火を付けた70年代に第1次、木村拓哉(46)主演ドラマ「プライド」の主題歌に「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」が起用されるなどして起きた04年に第2次が到来。第3次ブームがやって来たと言えそうだ。

 ≪映像作品も人気≫クイーンの映像作品も売れている。映画のクライマックスになった伝説のチャリティー公演「ライヴエイド」(85年)の出演シーンが収められた「伝説の証〜ロック・モントリオール1981&ライヴ・エイド1985」だ。コアファン向けの商品として16年8月に発売され、初回出荷枚数は500枚程度だったが、映画の公開からこの日までに2万枚の注文が殺到。店頭在庫が少ないため、発売元は急ピッチで生産を進めている。

 ◆フレディ・マーキュリー 1946年9月5日生まれ、アフリカ東海岸にあるザンジバル島出身。クイーンのボーカルとして73年、アルバム「戦慄の王女」でデビュー。「ボヘミアン・ラプソディ」や「伝説のチャンピオン」などのヒット曲の作詞作曲も。91年にエイズであることを公表。91年11月にエイズに起因する気管支炎のため死去。バイセクシャルとしても知られた。

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