昨夏まで高校球児…「中学聖日記」抜擢に応えた岡田健史、役者の道反対した両親の激励に感謝

[ 2018年11月20日 08:00 ]

「中学聖日記」で黒岩昌を演じる岡田健史(C)TBS
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 新人俳優の岡田健史(19)が、話題作のTBS「中学聖日記」(火曜後10・00)で圧巻の存在感を発揮している。主演の有村架純(25)が演じる女性教師・末永聖と禁断の恋に落ちる中学生(第6話から高校生)・黒岩晶という難しい役どころを好演し、大抜てきに懸命に応えている岡田。「忘れることは絶対できない」とデビュー作の本作品にかける熱い思いを語った。

 岡田は今年3月に高校を卒業し、事務所入りしたばかりの新人俳優。事務所にスカウトされたのは中1の冬だったが、高校まで野球一筋で興味を持たなかった。昨夏、引退後に演劇部の助っ人を引き受けたことで人生が一変。演じる快感を知り、役者への挑戦を決めた。

 演技初挑戦がTBS連続ドラマ、しかも有村の相手役――。その重圧の中で大抜てきに応える演技を披露し、視聴者を虜にしている。「本当に毎日が楽しくて充実している」という初めての撮影現場。当初は「違和感や戸惑い」があったというが、「演技では、これまでと違う感情(の表現)や、ここでどう動いていたかをきちんと記憶しておかないといけないので、野球の時と体の回路の使い方がまるで違います。とても勉強になりますし、今となっては緊張している場合でもないので、『晶を生きる』ことだけに集中している状態には慣れてきたと思います」とこれまでの撮影を振り返る。

 有村との共演シーンについて、放送開始前の制作発表で「(キスシーンに備えて)いっぱい歯を磨く」と報道陣を笑わせていたが、実際の撮影を通し「第1話の(有村演じる)聖が涙ぐむシーンの表情が想定外で、思わず岡田健史として『あ、すごく綺麗だな…』と思わせられました。とても印象に残っています」と有村の演技に感服しきり。「有村さんをはじめ、自分の想像をはるかに超えてくる演技をされる先輩方ばかりなので、共演させていただけてありがたいといつも思っています」と貴重な経験を糧にしている。

 衝撃的なデビューの反響は大きく、地元の知り合いからは連絡が殺到。「小学校の時の知り合いからも『見たよ!』『頑張っているね!』と連絡がありました。(野球部の)監督もわざわざ連絡をしてくださって…」と明かし、「一番うれしかったのはやはり家族(からの連絡)です」と笑顔。劇中で演じている晶は母親と衝突するシーンが多く描かれているが、自身も役者の道に進むと決めた際は両親から反対されたという。「当時は反対を振り切ってまでやるべきなのか迷った時期もあったのですが、自分の中で役者をやりたい気持ちが勝ったので、反対を押し切ってここまできました。それでも、その両親から『頑張っているね』『体に気をつけて』と役者のことを評価してもらえたことが、すごくうれしかった」と両親の反応を喜んだ。

 物語は終盤に差しかかり、撮影も残りわずか。元高校球児らしく「寂しい」と感想も率直だ。「この現場でこの晶役を生きたことを、次にどう生かしていくか、しっかり考えていきたい」と今後の意気込みを語る一方で、「『(撮影が終わったら)どうせ忘れるんだろ』とスタッフの皆さんがおっしゃりますが、忘れることなんて絶対にできないです」と苦笑い。言葉の1つ1つにこのドラマへの熱い思いをにじませた。

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2018年11月20日のニュース