工藤夕貴が明かした壮絶過去 有名歌手だった父の呪縛、家政婦からのいじめ…

[ 2018年11月9日 23:29 ]

女優の工藤夕貴
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 女優・工藤夕貴(47)が9日放送のTBS「爆報!THE フライデー」(金曜後7・00)に出演。デビューに至るまでの壮絶な過去を明かした。

 工藤はヒット曲「あゝ上野駅」で紅白にも出場した歌手・井沢八郎さん(享年70)の長女として生まれ、父、母、弟の4人家族。八王子に建てた大豪邸はたびたびテレビで紹介され、周囲からは羨望の目で見られていた。

 外からは幸せな家庭に見えたが、実は「家族がまとまっていない。(父が)不在の家」だったと告白。しかも、父が家にいるときは、工藤にとって恐怖でしかなかったという。工藤によると、父は酒が入ると別人になってしまい、夜中でも工藤たちに激しく絡んできたという。

 小学3年生になると両親が不仲になり、母が家から追い出される結果になった。その後は家事全般を家政婦がみることになったが、工藤はその家政婦からいじめを受けた。原因は工藤が母の味方をしたからだったという。

 いじめは徐々にエスカレートし、「『あんた肉嫌いでしょ』と言われて、私だけ目玉焼きでみんながハンバーグを食べてる」といった状況に。栄養不足のためか「クラスで1、2位を争うくらい痩せていた」という。徐々に家に居場所がなくなり、思春期の工藤にとっては地獄のような日々。「普通に両親がいる家に育ちたかった」と恨むばかりだった。

 転機が訪れたのは12歳の時。渋谷で芸能事務所にスカウトされ、アイドルとしてデビューを果たすことになった。一刻も早く家から出たいと考えていた工藤にとっては、まさに千載一遇の出来事。「どんなことをしても売れたい」と考えてはいたが、父の助けは意地でも受けたくない。工藤は“親子の呪縛”を断ち切るために、自力で前へと突き進んだ。

 工藤は25歳になると活動の場をハリウッド移し、女優としてゼロからのスタートを切った。「ラッシュアワー3」や「SAYURI」など数々の作品に出演し、徐々にその名を広めていった。しかし、渡米から10年、父に食道がんが判明。父の余命が幾ばくも無いことを悟り、後悔したくはないと帰国を決意した。

 帰国から2年後の07年1月17日、父は末期がんのため危篤状態となった。もはや声を出すのもやっとの状態で、絞り出したのが「お誕生日おめでとう」という言葉。その日は工藤の誕生日だった。思いもよらぬ父の言葉に「そのために生きててくれてたんだ。私の誕生日まで頑張ってくれたんだ」と工藤は号泣。父に対して「たまらない気持ちになった」と振り返った。

 父の死後、父から工藤に宛てた一通の手紙を発見。そこには工藤の舞台を観劇したことがつづられており、父が工藤を陰ながら応援していたことを初めて知った。「父なりに愛情をかけてくれて、父親にあったものが自分の中にしっかり残っていることがすごく感じることができる」とあらめて思いを吐露した工藤。「父が父でよかった。両親には感謝してます」と涙で語った。

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