押切もえ 肩書きは?阿川佐和子さんの提案に笑顔「その月で1番お給料のいいものを」

[ 2018年9月11日 19:57 ]

「永遠とは違う一日」文庫化記念イベントに出席した(左より)阿川佐和子さん、押切もえ
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 モデルの押切もえ(38)が11日、都内で文芸誌デビュー作「永遠とは違う一日」(新潮社)の文庫化記念イベント『押切もえ×阿川佐和子「聞く力 inラガク」』を開催。イベント前に阿川氏とともに囲み取材に応じた。

 同書は、アイドル失格の高校生、スランプの続く画家、キラキラしたくない事務員、腐れ縁に悩むスタイリストなど…、トップモデルの押切が、女性たちの希望と挫折、夢と転機、そしてささやかだけれど確実な奇蹟を描いた連作短篇集。第29回山本周五郎賞にノミネートしたことでも話題となった。

 今回、文庫化するにあたり加筆修正を行ったという押切は「テーマは変わらないんですけど、言葉の言い回しとかが気になったり、具体的に言うと、出産のシーンを書いていて、当時は想像で書いたのですが、ちょっと加えた部分もあります」と説明し、「結婚する前に書いたものなのですが、今読み直しても、女性が感じる悩みとか、今でも自分が思うようなことがぎっしり描かれていて、“このときこんな風に苦しんでいたな”という思いも蘇りました」と懐かしんだ。

 また押切は、同書を書く前に阿川氏に相談を持ちかけたそうで、阿川氏は「多少、書く先輩だったから『四の五の言わずに書き続けなさい』って言ったんですけど、まんまと抜かれました。“すごっ!”って思いましたね。立派な小説家です」と絶賛し、「自分のテンポとかリズムとか表現の仕方を掴むまで時間がかかるし、特にもえちゃんはいろんな本を読むことが好きだから、(他人の)影響を受けやすいんだけど、影響を受けているところが本当になかったから、“負けた…”って思いましたね」と白旗を上げた。

 モデルのみならず、作家や画家など多分野で活躍中の押切は、自身の肩書きについて尋ねられると少し悩み「あまり気にしていないですけど、文筆業もやるモデルかな。今は肩書きがなくなっている世の中だなって思うので、いろんなことをやって行きたいと思います」とコメント。阿川氏から「その月で1番お給料のいいものを肩書きにすればいい」と提案されると、「いいアドバイスですねえ」と笑顔を見せ、「阿川さん、今月は?」と追求。これに阿川氏は「今月は物書き。先月は原作料かな」と告白し、流れで押切も「今月は家事と育児ばかりですけど、原稿料が入ってきたらいいなあって思いますね」と目を輝かせた。

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2018年9月11日のニュース