生田悦子さん急死 71歳 虚血性心不全 持病なく夫と食事した翌日に 

[ 2018年7月18日 05:30 ]

急死した生田悦子さん
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 フジテレビのドラマ「白い巨塔」や、バラエティー番組「欽ドン!良い子悪い子普通の子」などで活躍した女優の生田悦子(いくた・えつこ)さんが15日、虚血性心不全のため都内の病院で死去した。71歳。福岡県出身。葬儀・告別式は近親者で行う。後日お別れの会が開かれる予定。近年は更年期のうつ症状と闘い、克服後は講演活動を行っていた。

 所属事務所によると、生田さんは14日に夫と外食に出かけるなど変わった様子はなかったが、15日午前、自宅で就寝中に夫が体の異変を感じて起こした。その後、病院に救急搬送されたが、そのまま帰らぬ人となった。手術や入院が必要な持病はなく、事務所関係者は「12日に電話で話した時もいつも通りだった。信じられない」とショックを受けていた。

 06年に更年期のうつ症状で闘病していることを告白。体調をみながら女優の仕事を続け、克服後は講演活動に注力。経験を基に更年期うつとの付き合い方などを語り、同じ症状に苦しむ人たちの力になろうと活動していた。

 1963年に準ミス平凡に選ばれ、66年の映画「命果てる日まで」で女優デビューした。清楚(せいそ)な美人女優として人気となり、78年のフジテレビ「白い巨塔」では田宮二郎さんが演じた主人公・財前五郎の妻役を務めた。82〜83年には「欽ドン!」の「良いOL悪いOL普通のOL」のコーナーに“良いOL”役で出演。松居直美(50)、小柳みゆき(現・小柳友貴美、60)とOL役3人で「よせなべトリオ」を結成し「大きな恋の物語」で歌手デビューもした。

 私生活では57歳の晩婚で世間を驚かせた。05年に1歳年下の会社経営者の男性と結婚。パチンコや麻雀好きの一面もあった。今年4月25日に放送されたテレビ朝日「徹子の部屋」の出演が最後の仕事。この時、理想的な人生の最期に関し「自宅で死にたい」「延命治療は望まない」などと話していた。

 ▽虚血性心不全 心筋への血流が不足し、酸素などが行き渡りにくくなって心臓機能が低下する病気。冠動脈が狭くなる狭心症や、冠動脈が詰まって心筋細胞が壊死(えし)する心筋梗塞などが含まれる。動悸(どうき)、息切れ、呼吸困難、不整脈などの症状があり中高年の男性の発症が多い。

 ◆生田 悦子(いくた・えつこ)1947年(昭22)4月8日生まれ、福岡県出身。66年に映画「命果てる日まで」でデビュー。69年の映画「いい湯だな全員集合!!」でマドンナ役を務めた。特技は編み物で、99年に「生田悦子のおしゃれゆび編み」、08年に「生田悦子のやさしいゆび編み」を出版。バラエティーからシリアスな演技まで幅広く活躍した。

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