「笑点」司会後任 春風亭昇太 桂歌丸さん悼む「その日が来てしまった」「一層、頑張っていけよ」

[ 2018年7月2日 18:40 ]

2016年5月、「笑点」の司会交代で桂歌丸(左)と新司会の春風亭昇太が握手
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 日本テレビの演芸番組「笑点」(日曜後5・30)のレギュラーを長く務め、軽妙な語り口で親しまれた落語家の桂歌丸(かつら・うたまる、本名椎名巌=しいな・いわお)さんが2日午前11時43分、慢性閉塞性肺疾患のため、横浜市内の病院で死去した。81歳。横浜市出身。この日、落語芸術協会が発表した。「笑点」の司会を歌丸さんから引き継いだ春風亭昇太(58)がこの日夕、東京都内で取材に応じ、追悼した。

 訃報を知ったのは「今日の昼間、数時間前」。最後に会ったのは「先々月前ぐらいに『もう笑点』の収録で。(その時は)すごく調子がよかったみたいで、ニコニコされていましたね」と振り返った。

 「決して具合がいいわけじゃないという話は聞いていたので、そんなことになったら嫌だなと思っていたんですが、その日が来てしまったんだなということですね…すごく残念です」と沈痛な面持ち。「笑点」のメンバーとは「全然。先ほど聞いたばかりなので」と話はしていないという。

 「テレビで見てくださっている方には『笑点』のおじいちゃんという感じだったと思うんですが、本当に落語に対して情熱のあるお方で。最後まで一生懸命、落語をされていた師匠なので、そういう意味で勉強になるというか、すごいお方だと思っていました」と敬服。一番の思い出は、司会引き継ぎの際に「あまりいろいろなことを気にしないで、昇太さん、好きにやってくださいよ」と声を掛けられ「すごく優しい言い方をしてくださって、とてもありがたかったです」と感謝した。

 「子供の頃から見ていたお方ので、いつも隣で仕事をしているのが不思議な気持ちでした」とも。「落語界にとって大きな損失」と水を向けられると「たぶん歌丸師匠は(司会引き続き時に)僕に言ってくれたように、そんなこと気にしないで落語やってくれよと、きっと思っている。ますます後輩たちが頑張っていけばいいことなんだと思います。とても大きな存在ではあるんですが、だからこそ、悲しんでいる場合じゃないというかね。落語界はより一層、頑張っていけよという気持ちで、僕は受け止めています」と前を向いた。

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2018年7月2日のニュース