松岡茉優「万引き家族」是枝監督の絶賛に「アレルギー反応」早大講義大盛況

東京・新宿区の早稲田大学で人気講義「マスターズ・オブ・シネマ」に登壇した松岡茉優
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　今年５月に開かれた世界最高峰の映画祭「第７１回カンヌ国際映画祭」で、長編１４作目となる最新作「万引き家族」（８日公開）が日本作品として２１年ぶりに最高賞「パルムドール」に輝く快挙を成し遂げた是枝裕和監督（５５）と出演女優の松岡茉優（２３）が２日、東京・新宿区の早稲田大学で人気講義「マスターズ・オブ・シネマ」に登壇した。５月１９日（日本時間２０日）のパルムドール受賞後、松岡は初の公の場。

　同講義は、是枝監督が教授を務める早大基幹理工学部およびグローバルエデュケーションセンターに設置された科目。毎週土曜日、映画・ドラマ・アニメなど日本の映像作品を支えるゲストスピーカーを招き、履修学生とのディスカッションを交えながら、創作への姿勢や手法を聞く９０分。正規の履修者には単位が付与される。この日は約５００人の学生が出席。是枝監督が「こんなに（席が）埋まっているのは初めて見た」と驚くほどの大盛況ぶりだった。

　家族の在り方を問い続けてきた是枝監督が、今度は東京の下町を舞台に万引で生活費を稼ぐ一家を描く渾身作。城桧吏（かいり＝１１）演じる息子・祥太と協力して万引を重ねる父・治にリリー・フランキー（５４）、その妻・信代に安藤サクラ（３２）、信代の妹・亜紀に松岡、家族の“定収入”として年金をアテにされる祖母・初枝に樹木希林（７５）と実力派をキャスティング。冬のある日、父子が凍えているところを見つけ、家に連れて帰る少女・ゆりを佐々木みゆ（６）が演じる。

　講義の前半は松岡のフィルモグラフィーを振り返り、映画「勝手にふるえてろ」「ちはやふる」、フジテレビ「問題のあるレストラン」など松岡の出演作を是枝監督が絶賛。是枝作品への出演が夢だったという松岡は、目の前で褒められ「今日の仕事は体に合っていないです。今、アレルギー反応が出ています」と照れながら喜び、笑いを誘った。

　「万引き家族」に松岡を起用した理由について、是枝監督が「各世代の一番うまい役者を集めるのがコンセプト。今回、希林さんがいて、安藤さんがいる。そこに太刀打ちできるって相当じゃない？自分だけが上手に（演技）できる人だと、きっと見透かされるから。関係の中で、きちんと芝居ができる人じゃないと、うまいアンサンブルにならないと思っていて、それで松岡さんと思いました」と説明。松岡は報道陣に対し「これは、書いておいてくださいね。２０代（で一番うまい役者）ですからね、私は」と語気を強めて呼び掛け、再び場内の笑いを呼んだ。

　なお、パルム・ドール受賞時、リリーは「獲ると信じていましたが、現実になると驚きと感動でじんましんが出ました（実話）」とコメントしていた。