テレ朝社長 プロデューサー過労死「重く受け止めている」 非公表は「ご遺族の意向」

[ 2018年5月29日 14:46 ]

テレビ朝日の社屋
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 テレビ朝日の角南源五社長(61)が29日、東京・六本木の同局で定例会見を行い、同局のドラマを担当していた男性プロデューサーが15年2月に心不全で死亡したのは長時間労働による過労死だったとして、三田労働基準監督署から労災認定されていたことについて言及した。

 三田労基署は男性が労働時間の制限を受けない「管理監督者」に当たるとする一方、月に約130時間に及んだ時間外労働(残業)と死亡の因果関係を認めた。この件について、角南社長は「当社社員が15年2月に亡くなったことにつきまして、労働基準監督署に過労死認定したことに関しましては大変重く受け止めております。労基署から出た勧告につきまして、いずれも是正報告をしております」とコメント。さらに「当社では、全社を上げて働き方改革に取り組んでおり、健康確保のための組織強化、管理職の勤務時間の把握の徹底など、社員およびスタッフの健康を守る対策をより一層に進めてまいります」とした。

 これまで今回の事案を社外に公表しなかったことについて、角南社長は「過労死の件はご遺族の意向もあり、当社から積極的な公表を差し控えていた」と説明。社内への通知については、労務担当の藤ノ木正哉専務(62)は「過労死という形では社内でも(周知は)していない」としつつも「社内では極めて重大なことと当時から受け止めていた」とした。

 同局は問題が発覚した今月16日に「極めて重く受け止めております。社員の命と健康を守るための対策をより一層進めてまいります」とコメントしている。

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2018年5月29日のニュース