元人気力士・若ノ城の壮絶人生 糖尿病、腎不全…実母が腎臓移植

[ 2018年1月12日 20:34 ]

沖縄県出身の元力士・若ノ城
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 沖縄県出身の元力士・若ノ城が12日放送のTBS「爆報!THEフライデー」(金曜後7・00)に出演。難病と闘う壮絶人生について明かした。

 小学6年生で身長180センチ、体重110キロという人並外れた体格を生かし、高校時代に柔道選手として活躍した若ノ城。類まれなる運動能力が相撲関係者の目に留まり、18歳で間垣部屋(第56代横綱・2代目若乃花)に入門。当時の相撲界は“若貴ブーム”に沸いており、スケールの大きい相撲と沖縄出身という珍しい経歴から“未来の横綱候補”として将来を期待された。

 デビューから2場所目の92年3月に序の口優勝、95年9月に十両昇進、97年9月に幕内昇進と順調な出世街道を歩んでいたが、デビュー前から患っていた持病の糖尿病が悪化。成績次第で三役も狙えた98年の春場所で5勝10敗と大きく負け越すと、そこから相撲人生が大きく狂い始める。

 04年に31歳の若さで現役引退。サラリーマン生活を送っていた33歳の時には突然背中に激痛が走り、医師から告げられた病名は「腎不全」。5年後の生存率は30%と宣告される。さらに医師から「この先あなたが生きていくには腎臓移植が必要です。腎臓移植するしか道はありません」と過酷な現実が伝えられた。

 ドナーが運良く現れることは難しく、移植の平均待機期間は15年といわれる腎臓移植。その窮地を救ったのは実の母親だった。腎臓が適合すると判明すると母・恵子さんは移植を懇願。手術は成功し若ノ城は通常の生活ができるようまで回復した。腎臓移植から11年。44歳になった現在は介護士としてデイサービス業に携わり、妻と息子の生活を支えている。

 若ノ城は今回の番組ロケで63歳という高齢で腎臓を移植した恵子さんと故郷・沖縄で再会。恵子さんは腎臓移植の後遺症について「手術に対してはどこも悪いところはないです」とニッコリ。若ノ城は母に感謝し、「また沖縄に恩返ししたいですね」と故郷への思いを口にした。

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2018年1月12日のニュース