早坂暁さん死去に吉永小百合、夢千代日記は「私の大切な宝物」

[ 2017年12月18日 05:30 ]

84年11月、「夢千代日記」のレコーディング発表記者会見で写真に納まる早坂暁氏(左)と吉永小百合
Photo By 共同

 女優の吉永小百合(72)が17日、腹部大動脈瘤(りゅう)破裂のため16日に88歳で死去した脚本家の早坂暁さんをしのび、悲しみのコメントを寄せた。

 NHK「夢千代日記」をはじめ、「天国の駅」「千年の恋 ひかる源氏物語」など数多くの主演作を書いてくれた大恩人。吉永にとっても突然の悲報だったようで「信じられない思いです」の言葉に無念の思いがにじむ。

 とりわけ胎内被爆した芸者を演じた「夢千代日記」との出合いは、生き方にも影響を及ぼしただけに「(夢千代日記は)早坂さんからいただいた大きなプレゼントでした。私の大切な宝物です」としみじみ語った。

 早坂さんは15歳の時に原爆投下直後の広島を目にした体験などから戦争や原爆に対する関心が高く、精力的に講演活動も行っていた。そんな姿勢が吉永にも刺激となり、1986年からライフワークとして取り組んでいる原爆詩の朗読は紛れもなく「夢千代日記」への出演がきっかけとなっている。

 吉永は「手書きの原稿用紙が、リハーサル時に届いて、早坂さんの字のぬくもりの中に夢千代の想(おも)いを感じて、演じました」と秘話を明かし、「ほんとうに有難うございました」と感謝の言葉で締めた。

 早坂さんは16日午後、外出先で倒れ、緊急搬送された都内病院で亡くなった。葬儀・告別式は近親者で行う。喪主は妻由起子(ゆきこ)さん。

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