小池氏の取材対応変更に違和感、“選挙ファースト”にならないか

[ 2017年10月17日 10:42 ]

希望の党・小池百合子代表
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 東京都の小池百合子知事が13日の定例会見から、都知事と希望の党代表としての取材対応を変更した。

 当日は衆院選の公示後初めての定例会見だった。開始に先立って、都職員が「都知事としての会見なので政党代表としての質問は控えてほしい」と事前アナウンスがあり、記者クラブ側からも政党代表としての取材は退庁時に応じるとの連絡があった。

 希望の旗揚げ以降、13日までに行われた定例会見は9月29日、10月6日。いずれも“二部制”で、都知事としての会見に続けて、同じ部屋で党代表として取材に応じていた。これは7月の都議選期間中に「都民ファーストの会」の代表就任後と同じ対応だった。

 それだけに衆院選公示後の取材対応の変化には違和感があった。その理由を聞かれても「私はこのままでも不都合はない。場所がこの場ではないという違いだけだ」との答えにとどまった。

 関係者によると、取材対応の変更を申し出たのは都側。都議選の時から、公務の合間を縫って党代表としての政務に時間を費やすことへ批判的な意見が寄せられており、こうした声を受け止めたようだ。

 毎週金曜日が定例の記者会見だが、次回は19日の木曜日。小池氏側の要望で1日前倒しになった。小池氏は日程の前倒しについて「(投開票の)22日までの特殊な状況の中で選挙応援を含めて、公務について集約させていただく。(日本維新の会代表の)松井一郎大阪府知事などもいろいろ工夫されている」と説明。安倍晋三首相(自民党総裁)に触れ「この北朝鮮情勢においても総理大臣が自らあちこちと選挙応援に駆け回っている。選挙期間中であることは他の公務を担っている方も同じだ」と強調した。

 小池氏はこれまで都内の区市町村議選にも公認候補を擁立する考えを示している。選挙のたびに“選挙ファースト”にならないか。都民の1人としても注目していきたい。(記者コラム)

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