猿之助、複数回手術必要も気丈…共演者に肉声メッセージ「なるべく早く戻る」

[ 2017年10月11日 05:30 ]

主演舞台「スーパー歌舞伎2 ワンピース」上演中に左腕を骨折する重傷を負った市川猿之助
Photo By スポニチ

 9日に東京・新橋演舞場で主演舞台「スーパー歌舞伎2(セカンド) ワンピース」の上演中に左腕開放骨折の重傷を負った歌舞伎俳優の市川猿之助(41)が、複数回の手術を受ける必要があることが10日、分かった。

 松竹によると、猿之助は9日に都内の病院に入院して手術を受け、この日も入院先で治療を受けた。ケガの箇所や詳しい状態は明かさなかったがあと何回か手術を受ける必要があるという。

 ただ、元気な様子だといい、この日から代役を務めた尾上右近(25)ら共演者にボイスメッセージを届けた。関係者が10日朝、病室で肉声を録音。楽屋のスピーカーで昼の部の開演前と幕あいに流した。「心配をかけて申し訳ない。僕は元気。なるべく早く戻るからね。僕がいない間、みんなで頑張ってください」との内容。全治6カ月の重傷ながら、早期の復帰に意欲を見せた。

 右近は午前10時頃に楽屋入り。報道陣に「みんなで乗り越えます」と力強く語った。代役として主人公ルフィと、女性キャラクターのハンコックを演じ、派手な立ち回りも披露。客席から大きな拍手を浴び、目に涙を浮かべる場面もあった。

 演出に変更はなかったが、ハンコックの衣装は前日の事故の際に猿之助が着用していて破損したため、15年の前回公演のものを使用。今回猿之助が着用した衣装は、前回より厚みと長さがあったという。事故があった「せり」と呼ばれる昇降装置は、9日の事故後に業者が点検、異常はなかった。

 ▼松宮整形外科・松宮是哲院長 開放骨折で怖いのが感染症。骨をプレートで留める必要があるが、プレートそのものも人体にとって異物であり、骨髄炎のリスクを避けるために感染予防をしなくてはならない。最初の手術で骨をある程度の位置に戻しながら、洗浄処置をして傷を閉じる。次の手術でプレートを使用して骨を正しい位置に固定。骨がついた後には、プレート除去の手術がある(残す場合もある)。骨折が肘や手首の関節に及んでいると、後遺症の恐れが高くなる。

 ▼尾田栄一郎氏(「ONE PIECE」原作者)猿之助さんは歌舞伎界の王になる男!一番悔しいのは本人かと存じます。しかし、とにかく今後の歌舞伎人生に響かないよう、しっかりと今、腕を治していただきたい。そして、もちろん待ってます!あなたのルフィを。

続きを表示

この記事のフォト

2017年10月11日のニュース