イシグロ氏、ノーベル文学賞に罪悪感?「すぐに浮かんだのは村上春樹氏」

[ 2017年10月7日 06:30 ]

 ノーベル文学賞に決定した英国人作家カズオ・イシグロ氏(62)がロンドン市内の自宅に続き、出版社でも改めて会見した。自身と親交が深く、日本人でノーベル文学賞に最も近いと言われる村上春樹氏(68)について「世界の偉大な作家が受賞しておらず、私がこの場にいることには少し罪悪感も覚える。すぐに頭に浮かんだのは村上春樹氏の名前だった」と語った。

 互いに尊敬し合う2人の出会いは、イシグロ氏が早川書房主催のイベント出席のため来日した2001年。すでにイシグロ作品の愛読者だった村上氏が来日を聞きつけ「ぜひ会わせてほしい」と同社に連絡し、対面を果たした。15年に「忘れられた巨人」のPRで来日した際も同社の食事会に参加し、熱心に語り合っていたという。同じ席にはイシグロ氏原作のTBSドラマ「わたしを離さないで」の主演を控えていた女優の綾瀬はるか(32)も駆けつけ、豪華3ショットも実現した。

 作家になる前はミュージシャンを目指し、ボブ・ディランに傾倒。長髪だった時期もある。会見でイシグロ氏は「去年はボブ・ディラン氏、今年は私が受賞した。次は村上さんが受賞するのを見たい」と期待した。

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2017年10月7日のニュース