岸田麻佑、座長抜てき「私が引っ張る」 念願舞台で充実感

[ 2017年8月24日 12:28 ]

拳を突き出す岸田麻佑
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 「IQプロジェクト」のエンタメ集団に所属する7人による新ユニット「トキヲイキル」が結成され、10月に福岡・天神ベストホールで旗揚げ公演を開催する。コメディー舞台「小さなカフェの片隅から」で、岸田麻佑(26)が座長、原直子(28)が主演を務める。新たな挑戦を前に、小学1年から子役として舞台経験を持つ座長の岸田が意気込みを語った。

 念願がかなった。「ずっと“福岡で舞台の仕事がしたい”と言い続けてきてよかった」。“きしまゆ”の笑顔から充実感があふれた。

 岸田が「子役」として芸能事務所に入ったのは小学1年生にさかのぼる。幼少期は極度の人見知りで、親の背中にすぐ隠れるような女の子。その性格を改善しようと、母が勧めた。そして、初舞台は小3。特攻隊と子供たちの心の交流を描いた「すみれ島」だった。「お客さんが目の前にいて、直接、気持ちをぶつけられる。目の前で笑っている人、泣いている人。その心地よさは今でも覚えています」と振り返る。

 そして、2011年。岸田は博多駅でLinQのオーディションのポスターを目にする。実はその直前、偶然にも占いに行き、「あなたは音楽の仕事に携わる」と言われていた。当時、アイドルには全く興味がなかった岸田だが、運命的なものを感じると同時に、「ポスターの“九州からアジアへ”のコピーにもひかれて」と応募を決意し、第1期生メンバーとなった。

 LinQの草創期を支える一方で、14年秋に舞い込んだ仕事が舞台「ヨルハ〜自動歩兵人形〜」。2キロ以上の重さのある銃を持って、初めて殺陣もこなした。それを機に心は舞台女優に大きく傾倒。LinQでも「“曲の中で演じてやろう”と歌っていました」。そして、今回の「IQプロジェクト」でエンタメ集団への所属が決まり、新ユニット「トキヲイキル」の10月の旗揚げ公演では「舞台への思い入れが一番強い」(運営サイド)との理由で座長に抜てきされた。

 「チャンスをいただいたと思います。LinQでは中心となる存在ではなかったけど、新ユニットでは中心となってやっていきたい。舞台が初めての子も多いので、私が引っ張っていけたら…」。けん引者としての強い決意と自覚はこんなところにも表れる。「演者だけではなく、演出補助もやってみたい。裏方さんの仕事も知れば、演じる部分でも違ってくる」と話し、チラシ配り、チケットの手売り、大道具作りにも携わるという。また、一般募集するキャストのオーディション審査にも立ち会う予定だ。

 旗揚げ公演「小さなカフェの片隅から」は、女性キャストのみ10人+日替わりゲストが出演予定。フットマイクもなしの地声だけが頼りの舞台となる中、岸田は年齢不詳のミキを演じる。「一番セリフの多い役。ミキ1人だけが年齢不詳なので、何歳の設定に作り上げようかと楽しみです。そしてコメディーなので、自分がバカになって笑えるポイントをつくっていきたい」。今後、舞台公演は年3回開催を視野に入れており、「博多座、劇団四季は少し敷居の高いイメージ。私たちはもっと身近に感じてもらえる舞台を目指したい」と、世代やジャンルにとらわれずに全ての人を楽しませることを志していく。 (東山 貴実)

 ◆岸田 麻佑(きしだ・まゆ)1991年(平3)7月2日、福岡市博多区生まれの26歳。愛称「きしまゆ」。中学時代に新体操部に所属し、団体戦で福岡県大会出場。体は柔軟で、特技はY字バランス。「開脚しながらテレビを見るのは当たり前。痛きもちいいのが快適」とか。

 趣味は映画観賞、パンケーキの食べ歩き。昨年からは一人旅もはじめ、鹿児島や広島に。「鹿児島では桜島に行ったり、こぢんまりとした居酒屋で地元の人と話したり…。行きは新幹線で、帰りは夜行バスで戻ってきました」。また、自称「検定オタク」。電卓検定1級、秘書検定、医療事務、簿記2級など取得しており、次は福岡の魅力をより深く広く知るために「福岡検定」に興味津々。

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