HKT研究生・豊永阿紀 文学少女が目指す“筑前煮のニンジン”

[ 2017年8月6日 11:00 ]

選抜メンバーに選ばれた豊永阿紀
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 HKT48のニューシングル「キスは待つしかないのでしょうか?」で、研究生の豊永阿紀(17)が初めて選抜メンバー入りを果たした。幼少の頃から読書が好きで、これまでに読んだ本が1000冊を超える文学少女。異色の「文系アイドル」が目指すのは、故郷福岡の郷土料理の筑前煮に含まれるニンジンのような存在だ。

 ――ニューシングルにちなんで聞きますが、キスにはどんなイメージを抱いています?

 「キスですか!?(笑い)なんでしょう…。私はしたことがないから想像するしかないんですけど、やっぱり、一番分かりやすい愛情表現なんじゃないですか?」

 ――的確な答えだと思います。

 「この歌の女の子のように、本当にどういうプロセスでするのか全然分からないんですけど、それこそ、計算してするものじゃないんじゃないでしょうか…。歌詞にあるように“どうすればいいの?”とドキドキしてる女の子は可愛いなと思います」

 ――アイドルをやっていると、キスする機会はないでしょうが、映画やドラマの演技でなら、する機会はありますかね…?

 「むしろ、そっちの方が本望かもしれません(笑い)。この前、同期の武田智加ちゃんとチーズタルトでポッキーゲームみたいなことをしてたら、危なかったんですよ。下唇だけついちゃって。だから、ハプニングから生まれるキスもあるかも」

 ――豊永さんの話は語彙(ごい)豊かで、とても面白いですが、子供の頃から勉強ができたのでは?

 「国語だけできました。おじいちゃんが学校の国語の先生だったんです。“勉強しなさい”と言われたことはないんですけど、ずっと“本を読みなさい”と言われてました」

 ――どんな本を読むんですか?

 「私が好きなのは辻村深月さんです。(小説の主人公が)自分と同じ世界にいると感じられるところが好きです。あとは三浦しをんさん、桜庭一樹さん、小路幸也さん…。何も考えないで読める本も好きです。その方が無意識に感情が動くから、心の良いストレッチみたいな感じになります」

 ――既に1000冊くらい読んでいる?

 「ジャンルを問わず絵本とかも含めればそれくらい読んでるかもしれませんね。小学生の時は図書室によく行っていて、図書委員長もやってました。昔は気になった本を全部手に取って読んでたんですけど、最近は好きな人の本しか読まなくなった自分が大人になった気がして嫌です」

 ――「文学少女アイドル」という感じですね!?

 「そうなんですかね…。でも、文系だとは思います。よく“ファンは応援するタレントに似る”と言われますけど、私のファンは本を読む人が多いです」

 ――どんなアイドルになりたいですか?

 「センターになりたい欲はそんなに強くありません。それより、HKTを知らない人が私を見て“この子、誰だろう?”と振り向いてくれるような存在になりたいです」

 ――どんどんテレビに出て、語彙の豊かさを生かした話ができるといいですね?

 「緊張するとしゃべれなくなるんですよね(苦笑い)。語彙力が飛んじゃうんです。そこが今の課題です」

 ――では、最後に読者にメッセージを!

 「“48グループ”とひとまとめに見られることが多いですけど、ふたを開けてもらえば筑前煮くらいにごちゃごちゃに入ってます。絶対に好きな具材がひとつはあると思うので、つまみ食いしていただけると、お気に入りのメンバーが見つかると思います」

 ――豊永さんは筑前煮の中では何?

 「ニンジン!一見ありきたりですが、これがなかったら筑前煮にならない。そういう存在になりたいです」

 ◆豊永 阿紀(とよなが・あき)1999年(平11)10月25日生まれの17歳。福岡県出身。2016年6月のHKT4期生オーディションに合格し、同7月のコンサートでお披露目。今年6月のAKB選抜総選挙で79位にランクイン。同月、HKTのシングルでの初選抜入りが発表された。身長1メートル58。血液型B。

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