岡崎体育 こん身セカンド・アルバム発売!10万枚セールスを宣言

[ 2017年6月14日 09:30 ]

「XXL」の10万枚セールスに意欲満々の岡崎体育
Photo By スポニチ

 ソロ・アーティスト岡崎体育(27)が14日、こん身のセカンド・アルバム「XXL」を発売する。文化庁も認める存在だが京都の実家に住み、ライブは口パクなど異例ずくめ。“商業音楽界の革命児”がこのほど、大阪市内でスポニチ本紙取材に応じ、今作の10万枚セールスを宣言。快進撃とその魅力を紹介する。

 ライブはバンドを伴わず1人きり。ノートパソコンから出力される音に乗り、熱唱しているのかと思えば“口パク”を堂々と告白する。生歌や生演奏が殆どなくても、キレッキレのパフォーマンスや話術で観客を熱狂、爆笑させる。

 異色ぶりはライブだけじゃない。デビュー後も芸能事務所に属さず、SNSを巧みに使って自ら宣伝。京都・宇治市の実家で祖父母や親と暮らし、自室の勉強机で曲を作り、スーパーでアルバイトする。前代未聞の庶民派にして、デビュー1年でポケモンのエンディング曲や関ジャニ∞らに楽曲提供もする大躍進。岡崎体育は、メジャー界の革命児だ。

 「この見た目でシュッとした曲歌っても生き残れん」。お笑い要素満載の“ネタ曲”で勝負すると覚悟したのが5年前だった。同志社大卒業後にIT企業に就職。プレゼン力を買われて営業に配属されるも、音楽を諦め切れず半年で退職した。学生時代はパンクバンドを組んでいたが、ソロではネタ曲を軸にライブ活動。親とは「27歳の誕生日までにメジャーデビューできなければ、音楽の道を諦める」と約束し、ぎりぎりの26歳10カ月でデビューを勝ち取った。

 デビュー直前に動画投稿サイトで公開した楽曲「MUSIC VIDEO」のミュージックビデオ(MV)は、世のMVあるあるをコミカルに再現した内容がウケて、2100万回再生を突破。鋭い視点に大衆が共感した。大反響を得た製作費わずか6万円の同映像は「文化庁メディア芸術祭」のエンタテインメント部門で新人賞に輝き、箔も付いた。

 人気も実績も積み、満を持して放つ第2弾アルバム「XXL」について、「10万枚売る」と宣言した。“30歳までにさいたまスーパーアリーナで単独公演”の夢があり、「今10万枚売れんようでは達成できない」とシビアに先を見据える。良い歌手や映画は第2弾が名作、の持論もある。「(英バンド)オアシス、(映画)ターミネーターやジョーズもそう。僕も仲間入りしたいから凄く力を注ぎ、傑作ができた」と自信をみせた。 

 ネタ曲の発想力や独創性にも舌を巻くが、後半の真面目な楽曲群が本当にいい。名盤と呼べる1枚だ。岡崎を見出した担当マネージャーは「ふざけたライブと真面目な曲も作れる落差にひかれた」と語るが、確かにネタ曲とマジメ曲の振り幅に心つかまれる。人柄も同様で、ライブやツイッターでの太々しい言動とは対照的に、会うと穏やかで聡明な印象。「人見知りで普段はしゃべらない」と、愛すべきギャップの持ち主だった。

 東京五輪の開閉会式出演やテーマ曲担当の野望もある。「名前が体育。適任でしょ」と笑顔。これまでも言霊を信じ、「27歳までにデビュー」「デビューアルバムのオリコン10位以内」などを公言し、達成してきた人だ。さいたまスーパーアリーナ、XXL10万枚の目標と共に、これも実現してしまうかもしれない。今後も京都の鬼才から、目が離せない。

 <2ndアルバム「XXL」>ラウドロックで新境地を開いた「感情のピクセル」など全11曲収録。日本語詞が英語に聞こえる「Natural Lips」には、映画「ゴーストバスターズ」の主題歌で知られる米歌手レイ・パーカーJr.がギターで参加した。

◆岡崎体育(おかざき・たいいく)本名・岡亮聡(おか・あきとし)1989年(平1)7月3日、兵庫県西宮市生まれ、京都府宇治市在住。2016年5月、アルバム「BASIN TECHNO」でメジャーデビューし、オリコン初登場9位。焼酎メーカー「JINRO」CM曲、テレビ大阪系アニメ「ポケットモンスター サン&ムーン」エンディング曲なども担当。

続きを表示

この記事のフォト

2017年6月14日のニュース