フジ亀山社長 視聴率回復の志半ばでの退任に「残念でなりません」

[ 2017年5月26日 15:34 ]

フジテレビの亀山千広社長
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 6月に退任することが決まったフジテレビの亀山千広社長(60)が26日、東京・台場の同局で行われた定例社長会見に出席。会見冒頭、「4年間いろいろとお世話になりました。本当にありがとうございました」と改めて退任のあいさつをした。

 亀山社長は4年間の任期を振り返り、「私になってから視聴率の回復を託されながら、なかなか回復の道筋を作れなかったということに関しては責任を痛感しております。フジテレビの制作能力、社員個々の能力が他社に劣っているわけではなく、私がそういう能力を100%、最大限に発揮する環境を作れなかったことが今の業績につながっている。非常に申し訳なく思っているし、残念でなりません」と無念をにじませた。

 「改革も道半ば、多少なりとも自信を持って番組を作っていることも増えてきた。必ずや能力が集結すれば上昇気流に乗れると思うので、次の態勢に期待したい」とし、「社内が変わる、変わらないといけないという意味で、私が責任を取って退任するということ。4年間、本当にありがとうございました」と続けた。

 やり残したことを聞かれ、「やり残しは視聴率の回復だけです」とキッパリ。「一人ひとりの能力は劣っていないと思う。最大限に生かせなかった。そこがやり残しだった」。逆に、やって良かったという点については「結果がすべて。やって良かったという言えることはありません」と話した。亀山氏はドラマプロデューサーとして「ロングバケーション」「踊る大捜査線」などを大ヒットさせ、フジ黄金期を築いた経験から2013年6月に社長就任。同局は視聴率争いで12年度に民放3位に転落していたこともあって、巻き返しへの手腕発揮が期待された。

 就任後の14年3月には、32年間続いた長寿番組「笑っていいとも!」を打ち切り。同6月に、社員約1500人の3分の2にあたる約1000人が関わる過去最大級の人事異動を断行するなど改革に努めた。しかし、昨年は年間視聴率で民放4位に沈むなど、目立った成果を残せないまま任期4年で社長の座を去ることになった。亀山社長は3月末の定例会見で進退を問われ「全く考えていない。何とか復活の兆しを見せていけるようにやっている最中だ」と話していた。

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