藤井四段“無傷”19連勝 竜王戦挑戦者決定トーナメント決めた

[ 2017年5月26日 05:30 ]

 将棋の史上最年少プロ、藤井聡太四段(14)が25日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた竜王戦ランキング戦6組決勝で近藤誠也五段(20)を下し、自身の持つデビューからの公式戦連勝記録を19に更新した。後手番から102手で勝利した天才少年は「終始攻め続けたのが良かったと思う」と会心の一局を振り返った。

 藤井にとってプロ入りが1年先輩の近藤は、今局前まで全棋士中2位の通算勝率・747を誇る実力派。昨年は王将戦挑戦者決定リーグ進出を果たし、羽生善治3冠を初対決で破る快挙を演じた。

 強敵相手に相掛かり戦型でじっくり駒組み…という空気が流れた序盤から中盤の段階で、積極的な攻め手を繰り出す。わずかに崩れた相手の陣形を見逃さず、自陣に指一本触れさせない完勝。近藤は「相掛かりは予定通りだが、自分の力が出せなかった。そこは悔しい」と言葉を絞った。

 プロ入り後、負け知らずの19連勝。連勝記録そのものも単独7位に浮上した。同時にプロ初となる賞金90万円を獲得。竜王戦挑戦者決定トーナメントへの出場も決定し、タイトル戦出場にまた一歩近づいたが「そういうことは意識せず、もっと強くなっていきたい」とあくまで謙虚だった。

 区切りの20連勝がかかる次局は6月2日、関西将棋会館で行われる棋王戦予選第6組決勝。対戦相手は沢田真吾六段(25)だ。

 《ネットTV3局生中継 読売新聞は大盤解説会》この日の対局は、インターネットテレビの「ニコニコ生放送」「将棋プレミアム」「AbemaTV」の3局がそろって生中継する熱の入れよう。また竜王戦を主催する読売新聞社も、予選では異例となる大盤解説会を都内で開催した。また藤井は昼食に五目やきそば、夕食にチャーシューメンと、ともに好物の麺類を注文した。

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2017年5月26日のニュース