放送60周年「きょうの料理」 60年間変わらぬ「編集しない」こだわり

[ 2017年5月24日 13:03 ]

NHK「きょうの料理」60周年取材会に出席したフリーアナウンサーの後藤繁榮(左)と料理研究家の土井善晴氏
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 NHKの料理番組「きょうの料理」(Eテレ、月〜木夜9・00)が放送60周年を迎えた。23日、東京・渋谷の同局で行われた取材会で、番組のレギュラー講師を務める料理研究家の土井善晴氏(60)、進行役のフリーアナウンサーの後藤繁榮(65)らが長寿番組の秘密について語った。

 父・土井勝氏に続いて、長年番組のレギュラー講師を務める土井氏は「ほとんどの女性はちゃんとやりたいけれどできない。その人にどうやったらいいかを教えたい」。番組初登場の回は特に印象に残っているといい、「父と比較して紹介してくれたんです。父のピンチヒッターで出たんですけど、薄焼き玉子を焼いて、リハーサルではうまくいったんですけど、本番では戸惑った」と苦笑した。それでも「家庭料理はバラつきがあっていい、料理には失敗はないんです。失敗だと言うのが不思議。(味は)幅に広いものだと思う」と持論を展開した。

 司会の後藤アナは18年間“ダジャレ”で番組をなごませてきた。番組講師の料理研究家の鈴木登紀子氏の回で思わず放った「胡椒が故障しているかと思った」というコメントについて、「(鈴木氏から)スタジオが和んだわねと言われて。それを励みにダジャレを頑張っています。18年間の間、見る方の感覚も変わってきたのかなと、ありがたい」と話した。

 NHKエデュケーショナルのシニアプロデューサー大野敏明氏は「(60周年で)劇的に変えていることはない。忙しい人に役立つ、簡単なレシピと手をかけた料理をバランスよく紹介していきたい」。長年続いた秘けつを聞かれ、「もちろん、見てくださる方がいるから」としながらも「講師の方々のレシピの質がニーズに応えられているから続いていると思う。レシピの質は愚直にこだわって、(テキストの)出版の編集チームと番組のスタッフが毎日ブレストして、こだわってきたことが信頼につながっているのではないかと思う」と力を込めた。

 放送開始当初、月曜〜土曜の週6回、10分の生放送番組だったが、現在は25分番組へと変化。それでも制作のスタイルは変わらない。土井氏は「できるだけ吹き替えをなくしたい」とこだわりを明かし、「鍋の中が美しいとか、その行間を伝えたいから準備する。ひとつのお鍋がいくつもいることも多い。(吹き替えの)鍋の数は減ってきているのかも」と明かす。大野氏は「24分半の番組なんですが、1回リハーサルをして、どこをカットするかなどを打ち合わせて、裏方の人がそれに合わせて準備をして、本番では生放送と同じ24分半で撮り切るというスタイルを変わらずやっているんです。放送開始当初は生放送だったので、それ以来、ずっとそのスタイルを貫いている」。土井氏も「編集しないです。リハーサルをきちっとして本番はピシャっと終わる。後藤さんに時計が入っているみたい」と続け、意外な舞台裏を明かした。

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