藤山直美、復帰予定10月舞台降板 乳がん術後“万全期すため”

[ 2017年5月12日 05:30 ]

10月公演の舞台の降板を発表した藤山直美
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 乳がんの治療で休養中の女優・藤山直美(58)が、復帰作の予定だった東京・日比谷のシアタークリエ10月公演「ええから加減」(4〜28日)を降板すると、製作の東宝が11日に発表した。女優・高畑淳子(62)と漫才コンビを演じる予定だった。「お客さまの気持ちを思いますと、大変に心が痛み、申し訳ない気持ちでいっぱい」とコメントした。

 藤山は2月に初期の乳がんが見つかり、治療に専念するため、3月と4月に名古屋と大阪で上演予定だった主演舞台「おもろい女」を降板。さらに3月には、東京・新橋演舞場の7月公演の休演も発表。その際に「ええから加減」で復帰を目指すとしていた。同作は2012年の初演時、菊田一夫演劇大賞などを受賞した喜劇の名作。藤山は、13年に続く再演に意気込んでいた。

 藤山は「お医者さまから、より万全を期すためには今しばらくの加療と静養が必要との診断をいただきました。自分で自信が持てる舞台を務められるまでには、今しばらくお時間を賜りたいと思います」と現状を報告。マネジャーも「適切な手術のおかげで現在、体内にがんはありません。今からは再発転移を完全阻止するための治療になります」と体調に不安がないことを強調している。演劇関係者によると、3月8日に行われたがん細胞を取り除く手術は成功。治療は順調に進んでいるというが、今回の復帰予定作の休演に加え、復帰時期も未定。舞台関係者からは、稽古がまだ暑い時季に始まることから体調を優先したとの指摘がある一方で、「体調は本当に大丈夫なのか?」と不安視する声も上がり始めている。

 「ええから加減」の代替作品として、高畑主演の「土佐堀川 近代ニッポン―女性を花咲かせた女 広岡浅子の生涯」を上演する。高畑には先月中旬に演目の差し替えが伝えられ、その場で「直美さんへのご恩返しができるなら何でもやらせていただきます」と話したという。

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