染五郎、幸四郎襲名への第一歩に決意新た「歌舞伎役者であることには変わらない」

[ 2017年3月29日 10:43 ]

襲名の口上の写真撮影を行った松本幸四郎、市川染五郎、松本金太郎と篠山紀信氏
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 来年1月に二代目松本白鸚、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎をそれぞれ襲名する松本幸四郎(74)、市川染五郎(44)、松本金太郎(11)の高麗屋親子三代が29日、口上の写真撮影を歌舞伎座で行った。

 撮影は篠山紀信氏(76)で、幸四郎とは染五郎だった頃にライオンの整髪料「バイタリス」の広告を撮影して以来の縁。その後、ミュージカル「ラ・マンチャの男」の初演のポスター、結婚式、金太郎の初舞台など高麗屋の節目を撮ってきたが、「長いこと撮ってこられて光栄。歌舞伎座の舞台に立つのも初めてだし、この3人の中にいられるのは感動した」としみじみ話した。

 襲名は昨年12月に発表され、襲名披露興行は来年1、2月の歌舞伎座からスタート。幸四郎は、「口上の写真を歌舞伎座で撮るのは初めてだそうで、本当にうれしゅうございます。別れの年ではありますが、1日1日、ひと役ひと役に魂を込めて、感謝の気持ちを持って努めております」と感慨深げに話した。

 親子三代での襲名は幸四郎、染五郎が襲名した1981年以来、37年ぶりとなる。染五郎は襲名に向け「名前は変わっても、歌舞伎役者であり続けることは変わらない。これまでいろんな人と出会い、教わったことは自分の中に生きている。それを披露するのが襲名の役目だと思う」と決意を新たにした。

 金太郎も、「会見の時はあまり分からなかったけれど、少し実感が沸いてきました」と初々しい表情。ファンの間では美少年と言われていることに対しては言葉に窮し、染五郎が「気分は悪くないよね」と助け船。幸四郎も、「無音の状態は不気味だった。息子は小さい頃から歌舞伎も踊りも大好きだったけれど、孫は知的に冷静に見ている。我々の世代とは違うし、これが将来プラスに働いてくれればいい」と優しいまな差しを送っていた。

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2017年3月29日のニュース