柴田阿弥 アナウンサー界のセンターに SKEから転身「ウイニング競馬」で奮闘

[ 2017年2月12日 09:50 ]

挑戦しながら充実の日々を送る柴田阿弥は笑顔を見せる
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 元SKE48のアイドルで、昨年9月にフリーアナウンサーに転身した柴田阿弥(23)は、テレビ東京「ウイニング競馬」(土曜後3・00)の司会のほか、バラエティー番組やインターネットテレビ局のニュースなど、活躍の場を広げている。「アナウンサーをしていることを多くの人に知ってほしい」と、ストイックに自主練などを行って、新たな舞台へ挑んでいる。(鈴木 美香)

 「ウイニング競馬」は1月から司会を担当。新米アナウンサーにとって、読み上げることが大変な馬名が立ちはだかるが、柴田は「カタカナの発音は難しいですけど、そんなことは言っていられない」と奮闘している。

 「ローレルベローチェ」「ダンビュライト」「エアスピネル」…。

 家に帰れば馬の名前を何度も繰り返して練習。「スラスラ言えるようにならないと」と自分に特訓を課している。

 SKE48時代は、AKBグループの選抜総選挙で14、15年に選抜入り(いずれも15位)した人気メンバーだった。昨年8月に卒業後、人気女性フリーアナウンサーを輩出している大手芸能事務所「セント・フォース」に9月から所属し、新たな道を進み始めた。

 フリーアナになることを決めたのは、アイドル時代にリポーターをやったことがきっかけ。「いろいろな人と話をして、それを伝えていく仕事をしてみたい」と思ったからだった。転身から約半年。「噛(か)んだりしないで、しっかり伝えられるようになりたい」と気合を入れている。

 インターネット放送局の生放送が終われば、番組で使ったニュース原稿をもらって帰り、事務所の一室で「〇日昼すぎ、〇〇の交差点で…」などと、納得いくまで声を出して読む練習を続ける。

 努力の原動力は競争の厳しいアイドルの経験。選抜総選挙で選抜入りを果たしているが、13年に17位に躍進するまでの過去2回は圏外だった。

 「仕事のないつらさは知っています。今、たくさんのチャンスをもらっているので、きっちり目の前のことをやっていきたいんです」と背筋を伸ばす。

 元々トーク力に定評があり、高いコミュニケーション能力で、ファンの心をつかんできた。出演して1カ月の「ウイニング競馬」でも、共演者やスタッフ、騎手や調教師と会話の距離を縮め、直接聞いた生情報で知識が増えている。

 「出演前は、馬券も買ったことがなかったし、競馬場にも行ったことがなくてディープインパクトぐらいしか、知っている馬がいなかった」というが「今は皆さんから話を聞いて楽しくて仕方がない」と充実ぶりをうかがわせる。

 「性格がおとなしい馬や活発な馬など、一頭一頭に個性があったり、アイドルホースがいたりするのが面白いなって思います。予想をする時に、休み明けは避けた方がいいのかな?と思っていたら、“太りにくい馬は休み明けでも走るよ。体重の増減を見た方がいい”っていうアドバイスをくれる方もいました。本当に奥深くてますます興味が湧きます。私のように競馬を知らなかった人にも、知っている人にも楽しんでいただけるように情報をお伝えしたいです」

 番組関係者は「本当に頑張り屋さんで努力している。原稿読みがうまい」と評価している。

 実際に目の前で、ニュース原稿を読む練習をしてもらうと、聞き取りやすく、抑揚もしっかりしていて分かりやすいが、本人は「本当にまだまだ。噛んじゃいますし」と首を振る。「一日でも長く生き残れるように頑張ります」。ひたむきに努力を続ける元アイドルがいつか誰もが知る存在となり、アナウンサー界のセンターに就く日が来るかもしれない。

 ◆柴田 阿弥(しばた・あや)1993年(平5)4月1日、愛知県生まれの23歳。2010年9月、「SKE48第4期生オーディション」に合格。13年6月の「AKB48 32ndシングル選抜総選挙」で圏外から17位に躍進して注目される。14年の「AKB48 37thシングル選抜総選挙」で15位で初の選抜入り。16年6月にSKE48卒業を発表。弟は法大4年生で、野球部で活躍した柴田圭輝選手。身長1メートル54、血液型B。

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