三谷幸喜氏「真田丸」秘話明かす 近藤正臣だから生まれたラスト

[ 2016年12月19日 16:00 ]

大河ドラマ「真田丸」最終回のラストシーンを飾った本多正信役の近藤正臣(右は真田信之役の大泉洋)(C)NHK
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 戦国時代最後の名将・真田幸村の生涯を描き、ブームとなったNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)が18日、最終回(第50話)を迎え、完結した。脚本を担当した三谷幸喜氏(55)は全50回にわたる放送を振り返り、本多正信役の近藤正臣(74)のセリフを書くことが「楽しくて仕方がなかった」と告白。筆を進める中で「『真田丸』は本多正信で終わるのかもしれない」と感じたことが、真田信之(大泉洋)とのラストシーンにつながったことを明かした。

 劇中、最も成長した登場人物の1人として、徳川家康(内野聖陽)の側近として知略を発揮し続けた本多正信の名を挙げた三谷氏。「僕はいろいろな軍師の中でも本多正信が一番好きなのですが、近藤さんが演じられることで、すごく人間味に深みが出てきました。セリフを書くのが楽しくて仕方なかったです」と語る。

 最終回のラストシーン。信之を大坂から自らの領地・玉縄(相模国)へ連れてきた正信は「戦と同じ。人の心を読むのが肝要で。領民には無理をさせず、というて、楽もさせず、年貢だけはきっちりと取る。その上で、領主たるものは決して贅沢をしてはならん。これでござりまするよ」と“統治論”を説く。領民たちが正信を慕う様子を見た信之は「国づくりの根本を教わりました」と感服。そこへ大坂城落城の知らせが届く。

 なぜ、このシーンで物語を締めくくったのか。三谷氏はその理由を次のように明かす。

 「(近藤扮する正信の)イメージがどんどん膨らんで『もしかしたら“真田丸”は本多正信で終わるんじゃないか』と、ふと思ったんです。正信は何となく悪い人のイメージがありますが、地元では逆のイメージを持たれていることもあると思い、調べてみると『百姓は生かさず殺さず』という有名な言葉に行き着きました。その言葉も悪いイメージで捉えることもできますが、逆の意味で考えると、すごく領民のことを考えていて、領主としての見本のような人だったのではないかなと感じたんです。それが信之に影響を与え、その後の(真田家の)礎を築いていくということにつながるのではないかと思い、そのあたりから、だんだん最終回のラストシーンが見えてきましたね。正信が信之と一緒に大坂から帰ってくるという設定にうまく結びつけることができました」

 「それもこれも全部、近藤さんが正信を演じられたからこそです」と断言。「そうじゃなかったら、僕はこの結末にしなかったと思います。ラストも、近藤さんがすごくいい表情をされたんです。大坂城が落城したという知らせを聞いて、何も言わずに大泉さんと目線で何かを交わす、というすごくいいお芝居でした。もともと近藤さんが大好きで『国盗り物語』(同局大河ドラマ、1973年)の明智光秀と『黄金の日日』(同、78年)の石田三成は僕の中の“ベスト”。近藤さんに最終的な形を締めてもらえて本当にうれしかったです」と稀代の名優に感謝した。

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