平幹二朗さん、最後の夜は孫にミルクを…長男・岳大が明かす

[ 2016年10月28日 12:42 ]

平幹二朗さんの告別式の出棺で、あいさつをする長男・平岳大
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 急逝した俳優の平幹二朗さん(享年82)の葬儀・告別式が28日、東京・港区の青山葬儀所でしめやかに営まれ、元妻で女優の佐久間良子(77)をはじめ、芸能界の関係者ら約600人が最後の別れを惜しんだ。

 長男で喪主を務めた俳優・平岳大(42)は「『生前父は』という言葉を、いつか自分も言うことになると思っていましたが、こんなにも早く唐突に来るとは思っていませんでした。このようなお知らせすることになったことをお詫び申し上げます」とあいさつ。そして「生前、父はどんな逆風に立たされても不死鳥のように、復活を遂げてきました。パワーが衰えるかなと思っていたが、病気をすればするほど、なぜかパワーアップしていくという不思議な人でした。僕が言う言葉でもありませんが、その原動力になっていたのが芝居だと思います。平幹二朗を支えてくださった皆様、本当にありがとうございました」と続けた。

 命日となった22日の前日に会ったのが最後だという。平は、双子の妹が先月に第2子となる長男を出産したことを明かし、「最後の晩、最近、妹に子どもが生まれまして、私と妻と父とでその子供の顔を見に行きました。あまり子供の扱いに慣れていない父は最初は不思議そうに子供の顔を見ていたんですが、慣れてくると最後には大きな繊細な手で赤ん坊を抱きかかえ、哺乳瓶でミルクをあげていました」と祖父としての顔を披露。「それで気を良くしたのか、その晩、大好きなワインをたくさん飲みました。今まで僕と妹と父ができなかった家族の会話ができました。それにまた気を良くしたのか、さらにお酒をいただき、フラフラの父を抱きかかえて、父の家に帰り、ベッドの上で座らせて、“もう飲むなよ”と言った。その時に父は、子どもが親を見るようなかわいい顔をして、“岳、もう帰りなさい”と笑っていました」と最初で最後の親子3人の穏やかな時間を振り返った。

 最後に「父は幸せだったと思います。そんな平幹二朗を支えてくださった皆さん、本当にありがとうございました」と締めくくった。

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