浅利慶太氏沈痛 10作品で平さんとタッグ「半世紀に1人の俳優」

[ 2016年10月25日 06:07 ]

平幹二朗さん死去

60年近い親交があった平幹二朗さんとの思い出を語る浅利慶太氏
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 平幹二朗さんと60年近くの親交があった演出家の浅利慶太氏(83)は24日、都内で報道陣の取材に応じ「今朝、ニュースで知ってびっくりしました。信じられませんね」と沈痛な面持ちで語った。

 平さんは1966年に浅利氏演出の劇団四季公演「アンドロマック」に出演して以来、68年「ハムレット」、75年「シラノ・ド・ベルジュラック」などに主演して高く評価され、舞台俳優としての人気を不動のものにした。浅利氏は2013年の「鹿鳴館」まで10本の作品で演出し「あいつの魅力を一番引き出したのは僕だと思う。シラノも良かった。(“ヴェニスの商人”の)シャイロックも良かった。平への思いでいっぱいですよ」としみじみ。普段は「幹」と呼んでいたといい「幹とは思い出だらけ。ソフトで優しいから、僕がきついことを言っても“分かった”と全部吸い取ってくれる。あんなに人格の素敵な俳優はいない」としのんだ。

 故蜷川幸雄さん演出作品などでも活躍した演劇界のスターを「上背があってハンサムで声も良く、あれだけキャラクター、演技力、魅力のある俳優はそんなに出てこない。半世紀に1人の俳優」と称賛。「生きていれば“やろうよ”ということがあったかもしれない」と再タッグがかなわなくなったことを残念がった。

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2016年10月25日のニュース