「真田丸」佐助役・藤井隆 関ヶ原報告は「荷が重い」情報伝達への思い

[ 2016年10月2日 08:00 ]

大河ドラマ「真田丸」で佐助役を熱演している藤井隆。第36話「勝負」で“超高速関ヶ原”の結果を報告、重責を担った(C)NHK
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 お笑い芸人の藤井隆(44)がNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)にレギュラー出演。真田家家臣の忍び・佐助を好演している。第36話「勝負」(9月11日放送)で描かれた“超高速関ヶ原”においては報告の重責を負い「荷が重かったです」と重圧があったことを告白。いつもは命令を受け「はっ」の短いセリフで存在感を示しているが、第39話「歳月」(2日放送)は一転、口数の多い佐助に“変貌”。今後、描かれる大坂の陣でも活躍。初回からの数少ない出演者の1人になった藤井を直撃した。

 これまで情報伝達役を担ってきた佐助だが、そのハイライトの1つが関ヶ原の戦い。真田家視点を貫く今作は合戦シーンを描かず、石田三成(山本耕史)と徳川家康(内野聖陽)の陣を映し出した実質2シーン、約50秒で終了。SNS上は“超高速関ヶ原”などと話題沸騰となった。

 いよいよ合戦が始まるのかと思いきや、次のシーンは第二次上田合戦で徳川軍を退けた真田軍の祝宴(上田城)。そこへ佐助が現れ、真田昌幸(草刈正雄)や信繁(堺雅人)らに「戦は朝方に始まり、昼すぎには勝敗が決しました。徳川方の大勝利でございます。大谷刑部様はお討ち死に。石田治部様は行き方知れず」と結果を伝え、真田軍に衝撃が走った。

 藤井は関ヶ原の報告シーンについて「荷が重かったです。あれは確かに荷が重かったです」と胸中を打ち明ける。石田軍と徳川軍が激突したと佐助が切り出すと、真田軍は沸き返るが、佐助の表情に異変を感じた信繁は「皆、静かに。佐助がまだ話している。静かにー!」と一喝。「事の重大さはもちろん分かっていたんですが、堺さん(信繁)に『静かにー!』のセリフをバーンと頂いた時、結果を報告するのがすごく怖くなりました。自分の一言で事が始まってしまうということを感じました。本番が始まると、堺さんをはじめ共演者、スタッフの皆さんがグワッとその場に連れていってくださるので、それは(演技としては)すごく楽しいですよ」と重要な芝居を振り返った。

 どのような命令にも「はっ」と黙々と仕事をこなす佐助はカッコよく「ゾクゾクしました」というが、2日放送の第39話は“おしゃべり”に急変。「仲良くしてくださっているスタッフの皆さんが『藤井さん、セリフいっぱいありますよ、大丈夫ですか?』とすごく心配してくださって。僕自身もこの何カ月は『はっ』と言っているだけだったので、長いセリフにドキドキしました」と笑いを誘った。口数の多い佐助は、話の内容も“衝撃的”。関ケ原とは違う意味で注目を集めそうだ。

 佐助のポジションについては「実際には自分が情報を届けた後、その先、歴史がどうなるかは知らないわけですよね。(関ヶ原のように)物語として大事(おおごと)のこともあるんですが、毎回、信繁さんが本当に情報を欲しい瞬間に自分が確実に届けられているのか、そっちばかり気にしているかもしれません。手紙を渡して、ちゃんと読まれたら本当にホッとします。なので、手紙を渡した後も、ついつい手紙を見ちゃっているんです。手紙が汗でボトボトになっていないかなとか、ずっと気になっています。宅配便としてのプレッシャーがあります」と明かす。役になり切っている証拠で、初の大河ドラマに奮闘。ラストへ向け、真田家の一員として突っ走る。

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2016年10月2日のニュース