天国の巨泉さんもウッシッシ!?遊び心あふれた偲ぶ会に600人

[ 2016年9月6日 05:30 ]

献花台でほほ笑む大橋巨泉さんの遺影

 司会者、放送作家、ジャズや競馬評論家などマルチに活躍し、7月12日に急性呼吸不全のために亡くなった大橋巨泉さん(享年82)の「偲(しの)ぶ会」が5日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で営まれた。芸能界、政治やスポーツなど各界から関係者約600人が参列。式典後にはパーティーも開かれ「しみったれたことが大嫌い」と言っていた巨泉さんらしい遊び心にあふれた会となった。

 「明るく送りたい」という喪主を務めた寿々子夫人(68)の意向で、会は式典とパーティーの2部構成で華やかな雰囲気の中で営まれた。

 式典会場には、オレンジ色の花畑をイメージした約6000本の花で彩られた祭壇。朗らかな笑みをたたえる巨泉さんの遺影に向かい、王貞治ソフトバンク球団会長(76)は「私は堅苦しい方なので、巨泉さんのその場を明るくする人間性を受け入れて少しでも近づけたら」と弔辞をささげた。大の巨人ファンだった巨泉さんと半世紀にわたる付き合い。「そう遠くないうちにそばに行けると思いますが、歓迎の準備をして待っていただきたい」と笑顔で語った。TBS「ギミア・ぶれいく」で共演した関口宏(73)が「王さんに遅れることなく、私もそちらに伺うことになると思う」と続くと、参列者から笑いが漏れた。

 祭壇にはゴルフや釣りの写真も並んだ。「遊びはいいことだ」と言っていた巨泉さんの人柄をしのばせ、王氏は報道陣に対し「楽しい写真を見ていると不思議と寂しい言葉が出てこなかった」とほほ笑んだ。

 喪主の寿々子夫人は遺影に向かって大きく手を振ってから「褒めるとすぐ有頂天にのぼるので、皆さんの力で天に送ってあげてください」とあいさつ。関係者によると、巨泉さんが旅立った直後は憔悴(しょうすい)しきっていたが、この日は位牌を笑顔でなでるなど最愛の夫を明るく送り出した。

 2部のパーティーに舞台を移すと、華やかさは増した。幕開けは日本テレビ「11PM」のオープニングテーマを生演奏。TBS「クイズダービー」など往年の人気番組の映像が何度も流れた。巨泉さんが愛したジャズのステージもあり、長女大橋美加(57)は「My Heart Belongs To Daddy」、次女豊田チカ(54)は「Day By Day」を歌唱。「私の心はパパのもの」という邦題を持つ曲を選んだことについて美加は「この日にふさわしい曲と思った」と説明。参列者だけでなく天国の巨泉さんまで「ウッシッシ」と笑ってしまうような遊び心にあふれたものだった。

 ◆主な参列者 堀威夫(弔辞)、河野洋平(弔辞)、王貞治(弔辞)、関口宏(弔辞)、菅直人、小倉智昭、青木功、大村崑、みのもんた、久米宏、竹下景子、なかにし礼、田中裕二、太田光、衣笠祥雄、江本孟紀、五月みどり、うつみ宮土理、黒鉄ヒロシ、ケント・ギルバート、湯川れい子、徳光和夫、長山藍子、小松政夫、藤田弓子、辻元清美、高橋英樹、海江田万里、せんだみつお、デーブ・スペクター、田中康夫、森口博子、田原総一朗、ピーコ、中野浩一(順不同、敬称略)

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