「スマスマ」年内終了 フジ「継続不可能」20年8カ月の歴史に幕

[ 2016年8月18日 05:30 ]

SMAP解散に伴い、年内終了が決まった「SMAP×SMAP」(C)フジテレビ

 SMAPの年内解散を受け、フジテレビは17日、メンバー5人全員が出演する唯一のレギュラー番組「SMAP×SMAP」(月曜後10・00)を「継続不可能」と判断、年内いっぱいで終了すると発表した。96年4月の放送開始から20年8カ月。放送回数903回で平均視聴率18・3%(15日まで関東地区)を誇る同局を代表する看板番組は、芸能史に残る解散劇とともに幕を閉じる。

 88年結成のSMAPは3年以上かかってCDデビューしたものの、当時は音楽番組の激減で「アイドル氷河期」といわれた時代。生き残りを懸けて進出したのがバラエティー番組で、フジ「夢がMORIMORI」(92年4月~95年9月)での成功を足掛かりにした同番組で、初の冠番組での全国放送という結成時からの悲願を達成した。

 それまでのアイドルの活動に選択肢としてなかったコントに挑戦し、メンバー自ら司会を務めるスタイルも作った。中居正広(43)演じる「計算マコちゃん」、木村拓哉(43)の「古畑拓三郎」、香取慎吾(39)の「市川カニ蔵」など多くの人気キャラクターを輩出。男性アイドルが料理をするという斬新な企画「ビストロSMAP」には、故マイケル・ジャクソンさんやリチャード・ギアら国内外の大物スターや政治家も出演。国民的スターの地位はこの番組とともに築いていった。

 何より魅力だったのはメンバーの本音や素顔がうかがえる場面。しかし、この最大の持ち味が今回の解散劇へと向かわせる一つの要因となった。全員で顔を合わせなければならない唯一の番組。軽妙な掛け合いは消え、険悪な雰囲気が浮き彫りになり、メンバー自身が耐えられなくなった。

 とはいえ、SMAP以降のアイドルは同番組のスタイルを必ず踏襲している。ゴールデン帯より遅い午後10時枠で成功したことも含め、テレビ界、アイドル界に残した功績は計り知れない。

 ▽「SMAP×SMAP」 通称「スマスマ」。番組当初は、オートレーサーに転身した森且行も在籍しており6人で出演。「ビストロSMAP」は森と木村が得意の料理で対戦するコンセプトで始まった。96年5月に森が脱退後は5人で出演。最高視聴率は02年1月14日放送の34.2%(関東地区)。01年8月に道交法違反などで逮捕され起訴猶予処分になった稲垣が生放送で謝罪し、テレビ復帰した回だった。

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