「真田丸」新解釈“いい人”豊臣秀次の最期 新納慎也が語る三谷幸喜氏の狙い

[ 2016年7月3日 09:00 ]

大河ドラマ「真田丸」で豊臣秀次を演じる新納慎也(C)NHK

 NHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)で、豊臣秀吉のおい・秀次役を新納(にいろ)慎也(41)が好演している。一時は秀吉の後継者となりながら、悲劇的な最期を迎えた秀次。三谷幸喜氏(54)が手掛ける脚本では今までにない秀次像が話題になっているが、生涯最期の場面も衝撃的な新解釈で描かれるという。演じる新納に“新・秀次”への思いを聞いた。

 秀次は第15話(4月17日放送)で初登場。小日向文世(62)演じる秀吉に「検地をすることで何が分かるか」の問いに「いろんなことが分かります」と答えるなど、人懐っこくて明るい“おバカなお坊ちゃま”の振る舞いを見せ、お茶の間の注目を集めた。新納は「人間の黒い部分を知らずに育ってきた人。城の中で周囲に気を遣いながらも、ひょうひょうとマイペースで生きてきたという感じを出したいなと思いました」と振り返る。そして秀次のキャラクターについて三谷氏の狙いを明かした。

 従来の秀次は薄幸なイメージだが、明るく人懐っこい性格にしたのは、その後の悲しい運命とのコントラストを鮮明にするため。新納は「様々な本を読んだが、読む本ごとに秀次像は違っていて。『殺生関白』と言われる部分はごく一部で、実は穏やかで実直な人だったという捉え方が多かった。中でも一番ビックリしたのは台本でした。台本が来たときに『えー、こうきたか』と。最初はおバカなお坊ちゃまみたいな感じで描かれていた。でもそれは、のちに秀吉と運命に翻ろうされていく結末があるからこその演出。上手く描いているなと思いました」と感心したという。

 秀次を追い詰めていく秀吉との関係は「様々な説がありますが、鈴木京香さんが演じている寧も含めて、僕が演じた秀次にとっては父と母だったと思います。厳しい部分もあるが、愛情もしっかりと感じる親子独特の空気感や信頼関係があった」と述べ、確執については「親子だからこそちゃんと話さない。『分かるだろ』って向き合って話さなかったことが悲劇につながったのでは」と、ボタンの掛け違いが取り返しのつかない不幸を招いたと持論を展開した。

 疑念、誤解、怒り、被害妄想…。関白の座を譲り受けるも豊臣家の中で負のスパイラルから抜け出せず、秀次は第28話(7月17日放送)でこれまでにない描かれ方で最期を迎える。秀次の運命について「きっと百姓だったころからずっとレールに乗っていて、そのレールは一つのところにしか行けない。選択肢はなく『死』というところにしか向かって行かない」と表現。最期の場面では、秀次の意思を表す演出を加えてほしいと願い出たといい、「『一瞬だけ笑おうとしたい』と監督に相談しました。うまく笑えないのですが笑おうとするシーンをつくらせてもらえませんかとお願いした。走馬灯のように、自分に関わってくれた人のいい部分がブワーっと出てきて、自分の人生は悪くないと思った笑顔かな。最期までいい人。真田丸の秀次らしい最期になったかなと思います」と語った。

 自身の撮影が終了し「寂しい。番組は続くのに自分だけ卒業してしまうような感じ」と名残惜しそうだったが、「最期の5シーンくらいは順撮り(物語の流れに沿って順番にシーンを撮影すること)をしてくれて。なかなかないことなのですが、スタッフさんの計らいか作戦なのか、休憩もなく次々と撮影した。水が飲みたかったけど、その世界に入り込むようにしてくれたのがよかった。光栄でした」と微笑みながら手応えを口にした。

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