AKB総選挙でひそかな注目 須藤凜々花の“危険なスピーチ”

[ 2016年6月14日 11:00 ]

NMB48の須藤凜々花

 6月18日のAKB48選抜総選挙でひそかに注目されるのが、NMB48の須藤凜々花(19)の動向だ。

 須藤は将来的に哲学者になろうしている異色のアイドル。今年3月に哲学書「人生を危険にさらせ」(幻冬舎)を出版し、5月に都内の大学キャンパスで哲学講座を開いた。

 その講座の際、集まった報道陣に「総選挙で(80位内に)ランクインしたら“危険なスピーチ”をすると思います」と宣言。具体的な内容は明かさなかったが「(NMBの関係者に)相談したら“無理”と止められました」と説明し、穏便な話ではないことがうかがえた。「でも、言っちゃうと思います」と報道陣に話し、楽しげに笑った。

 哲学者を目指しているのに、なぜアイドル活動をしているのか。その理由については「握手会でいろんな思想と触れ合うことができるし、活動していく中で自分を見つめ直すことができる。大学に行って勉強したいとう気持ちもあるけれど、まずは知識ではなく実践で哲学を身につけたい」と語っている。

 その名が初めて世に出たのは2013年11月の「AKB48グループ ドラフト会議」。候補者29人のうちただ1人、1巡目指名で競合となり、抽選の結果、NMB・チームNのキャプテンの山本彩(22)が「交渉権確定」の紙を引き当てた。

 面白かったのは指名直前に心境を問われた時の答え。なぜか伝説のアクションスター、ブルース・リーの有名なセリフ「Don’t think.Feel!」を引用し「考えるな。感じろ!」と言い放った。アイドルを目指す10代の女の子の口から出たミスマッチな言葉に会場はどよめいたが、この時から既に大物感を漂わせていた。

 48グループの中で宮脇咲良(18)や向井地美音(18)らを正統派とするならば明らかに異端。これまでもグループには「小説を書くアイドル」「憲法をそらんじるアイドル」「酒を飲むアイドル」など異端は存在したが、須藤が画期的なのは異端でありながら本流を走っているところだ。

 昨年7月に発売されたNMBのシングル「ドリアン少年」で初めてセンターを担当。総選挙でランクインしたこともない段階での大抜てきは、いかに須藤の将来性に対する運営側の期待が大きいかを明示した。

 今回の総選挙では「1位になったら、マイクロビキニになります」とも表明。ランク外から1位になることは99・9%ないだろうが、ただのビキニではなくマイクロビキニを持ち出したところにセンスの良さを感じさせる。

 さて、危険なスピーチとはどんなものなのか。それは地上波のテレビ中継にも耐えられるものなのか…。須藤のランクインが期待される。(記者コラム)

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2016年6月14日のニュース