光る片桐仁と小池栄子 嵐主演ドラマ好調の理由

[ 2016年5月4日 13:00 ]

小池栄子

 春ドラマで視聴率が好調なのは、松本潤主演のTBS系「99・9―刑事専門弁護士―」(日曜後9・00)と、大野智主演の日本テレビ系「世界一難しい恋」(水曜後10・00)の、嵐のメンバーがメーンを務める2本だ。好調の要因として挙げられるのが、脇役の存在だ。

 「99・9」の脇を固めるのは、勝気な弁護役がピッタリとハマる榮倉奈々、「半沢直樹」などTBSの日曜劇場ではおなじみの香川照之、すべておいしいところを持っていく様が「ドクターX」を彷彿とさせる岸部一徳と、芸達者なメンバーが揃い踏み。中でも注目を集めているのが主人公の良き相棒で、パラリーガル・明石を演じる片桐仁だ。主人公の無理難題をなんでも引き受ける“パシリキャラ”だが、変わり者の主人公を誰よりも知る、なくてはならない愛されキャラでもある。

 データニュース社(東京)が行っているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象3000人)によると「片桐仁のキャラがいい」(24歳・男性)「片桐さんの演技、楽しくなれます」(49歳・女性)「片桐仁との絡みがとても楽しめた。うまい!」(66歳・女性)など濃すぎるキャラクターの中でも、独特の存在感を発揮していることが分かる。

 「世界一難しい恋」は、敏腕だが恋愛には疎いホテルチェーン社長を演じる大野が、中途入社した女性(波留)に一目ぼれ。不器用ながらも恋愛成就のために奔走するというラブコメディー。

 社長の微笑ましい姿をドラマ内でも温かく見守っているのが秘書役の小池栄子だ。小池栄子で秘書といえば、堺雅人主演の人気シリーズ「リーガルハイ」(フジテレビ)のミステリアスで小悪魔的な秘書役が思い浮かぶが、今作ではまるで母のように社長の恋の行方を応援し、的確な恋愛指南をする包容力たっぷりの秘書を好演。「小池栄子さんと大野君のやり取りが楽しめました」(57歳・女性)「小池栄子さんの存在感が半端ない」(27歳・女性)など好評を博している。

 2本のドラマで共通して言えることは、序盤から脇役のキャラクターをしっかりと構築することに成功したことだ。主演に人気アイドルを起用し、さらにそれに絡む俳優陣を的確に配置する。視聴し終わった後に「また見たい」という気にさせるのは、ストーリーはもちろん、主演以外の力量をいかに思う存分発揮してもらうかにかかっている。

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2016年5月4日のニュース