「真田丸」異例の1話まるまる守城戦 上田合戦あって真田家名挙げた

[ 2016年4月3日 09:50 ]

「真田丸」第13回は第一次上田合戦を描く(C)NHK

 俳優の堺雅人(42)が主演を務めるNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)は、3日に放送される第13回で第一次上田合戦を描く。1話まるまる使って、いかに城を守るかという準備から実際の交戦を表現するという「異例」の放送回になる。

 何が異例なのか。大河ドラマの合戦シーンというと平野で大軍同士がぶつかり合う印象が強いが、今回は違う。城攻めと、それに対する守りを徹底的に描いた。制作統括の屋敷陽太郎チーフ・プロデューサーは「45分間ほとんど戦術だけでやった大河って珍しいと思うんです」と話す。

 7000人の徳川勢に対し、真田勢がわずか2000人の手勢で撃退したという第一次上田合戦。「防御する時の柵のちょっとした造作とかもこだわっていますね。少ない人数が圧倒的に多い相手をどう倒すか、ある種ゲリラ戦法ですよね。それをいろいろな描き方をしたつもりです」「予算と時間が許す限り、どう準備して、どう戦ったかというのを描いたつもりです。城をどう守るかという意味では、これほど分かりやすく描いた大河はないんじゃないか。僕自身記憶にないですね」と自信を見せる。

 例えば、城下町の大通りに乱杭を打ち込むことによって徳川勢の大軍の足並みが乱れ、縦隊が次第に細く引き伸ばされる。二の丸に入ると迷路のような造りで部隊はますます混乱する。その途上で農民による石つぶてや熱湯攻撃、鉄砲や弓矢の飛び道具を受け少しずつ勢いを失う、といった具合だ。

 ここまで克明に第一次上田合戦を描いたのは理由がある。この合戦があったからこそ真田家が名を挙げたからだ。歴史上真田家が有名になったポイントは第一次、第二次上田合戦と、信繁が「日の本一の兵」とたたえられた大坂の陣。それを考えれば「第一次上田合戦を描かないと話にならないだろうと。このドラマで言うなら本能寺の変ですよ、忠臣蔵で言ったら松之廊下が(真田丸における)上田合戦ですよね」と、その重要性を熱弁した。

 信繁青春編のクライマックスとも言える序盤の山場。かつてない合戦シーンがお目見えする。

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