テレ朝会長 「報ステ」降板の古舘キャスターねぎらう「大きく感謝」

[ 2016年3月29日 15:31 ]

古舘伊知郎キャスター

 テレビ朝日の定例会見が29日、東京・六本木の同局で行われ、早河洋会長兼CEO(72)が「報道ステーション」を降板する古舘伊知郎キャスター(61)に感謝、ねぎらいの言葉を述べた。

 早河会長は「15年ぐらい前に出演交渉した時、彼(古舘キャスター)はエンターテインメント系で生きていくことを決断していたので、出演交渉は難航したが、報道の世界に飛び込んでくれて、12年間、平均視聴率も13%ちょっと。この13%台というのは大きな貢献度だったと大きく感謝しています」と感謝の言葉。「報道の仕事の重さを日々感じながらキャスターとしての表現を全うしようと日々努力していた。責任を全うしたと思っている」と続けた。

 古舘キャスターについて「しゃべりとか、トークという世界で、比類ない才能を持っている人物。印象的だったのは凛(りん)としたスタジオでの存在感。容姿の変化もほとんどなかった。視聴者にどう見られているかをこだわった努力を評価している」とし、「次の仕事でも活躍することを願っています」と今後の活躍にエールを送った。

 一部では偏った放送内容に批判は集まることもあった。「ニュースをより視聴者目線、庶民目線に重点を置いた点で、支持されたと思っている。ニュース番組は局の制作方針を反映しているもの。各局の多様性はいいものだと思っている。そういう意味で、一例を作れたのかなとは思っている」と番組の意義を強調。「いろんな批判もあり、反発もあり、表現上のミスもあった。その辺は率直に反省して、新しい人が努力を継続していかないといけない。公正な表現に務めないといけないという思いもあったが、批判もあったが、それ以上に“支持します”という意見も来ている。その辺は番組の未熟な点だったと思っている」と話した。

 4月からは同局の富川悠太アナウンサー(39)がキャスターを務める。「ファミリー的な感じで安定感を感じると思う。視聴者に好感を持たれると信じている。問題は中身だと思うが、とにかく12年間、本当によくいろいろなニュースの現場に飛び回ってくれた。今までない躍動感のあるアンカーマンもありなのかなと思う」と期待を寄せた。

 番組自体のリニューアルには「視聴者のニーズに応えるという意味で、ダイナミックに取材や中継を多用して、ニュースフルな番組にすることが1番大事なこと。夜10時の特性を生かしたもてなすという意味のエンターテインメントが鍵になると思う」とした。

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2016年3月29日のニュース