ストーンズが初のキューバ公演 歴史的イベントに50万人熱狂

[ 2016年3月26日 17:28 ]

約50万人のファンを集めて行われたローリング・ストーンズ初のハバナ公演

 社会主義国キューバの首都ハバナで25日、英国の伝説的ロックバンド「ローリング・ストーンズ」が初のコンサートを行った。入場は無料。スポーツ複合施設での屋外公演には国内外から40万~50万人が詰め掛けたとみられる。

 リードボーカルのミック・ジャガーがステージに現れ「オラ(こんにちは)、ハバナ」とスペイン語であいさつ。人気曲「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」や「サティスファクション」などをエネルギッシュに演奏し、会場は大歓声と熱気に包まれた。

 ジャガーは、以前はキューバ人がストーンズの音楽を聴くことは難しかったが「時代は変わってきた」と観客にスペイン語で語り掛け、喝采を浴びた。

 ハバナのクラリネット奏者ソランチ・ゲラさん(20)は「これは本当に世紀のコンサートよ。キューバが文化的にも政治的にも外に向かって開いたことを示している」と感動した様子。ハバナに住むロシア人で観光業のエレナ・コノニエンコさん(57)も「ストーンズは青春時代そのもの」。

 音楽プロデューサーのアルベルト・ムニョスさん(45)は「ストーンズの音楽を昔聴いていた友人らと初めて生演奏を聴いて彼らの偉大さを再認識した」と話した。

 1959年の革命以来米国と対立してきたキューバでは、英語のロックは思想的に米国寄りと見なされた時期もあり、これほど有名な欧米のロックグループのコンサートが開かれるのは異例。

 米国とキューバは昨年7月、約半世紀ぶりに国交を回復し、オバマ米大統領が今月20~22日に歴史的訪問を果たしたばかり。(共同)

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2016年3月26日のニュース