寛美さん追善興行で成功祈願、孫の扇治郎　当たり役挑戦に興奮

藤山寛美さん二十七回忌追善公演の成功を祈願した（左から）小島慶四郎、藤山扇治郎、渋谷天外、高田次郎

　故・藤山寛美さんの二十七回忌追善興行「松竹新喜劇」（５月１３～２４日、大阪松竹座）の成功祈願が１日、大阪・高津宮で行われ、孫で劇団員の藤山扇治郎（２９）らが参加した。

　同公演では、寛美さんが当たり役としていた「夜明けのスモッグ」を扇治郎が初挑戦することで話題。「スモッグ」と呼ばれた浮浪者がひょんなことから出世する新喜劇のシンデレラストーリーで、寛美さんの扮装に似せ扇治郎もポスター撮りに挑戦した。「３時間ぐらいかけて撮影しましたが、あの衣装を着ているだけで感動して、身が引き締まる思い。夢ではないかな、と思ったぐらいです」と興奮気味に振り返った。

　成功祈願には、寛美さんとともに松竹新喜劇の隆盛を支えた小島慶四郎（８３）高田次郎（８４）も出席。高田は「何とか新喜劇の良さを伝えていきたい。早く扇治郎くんを育てるのが（寛美さんへの）恩返し」と話した。公演は「夜明けの―」と名作「大当たり高津の富くじ」の２本立て。