石坂降板決定後も忘年会で中心スタッフ「何の問題もない一年」

[ 2016年1月31日 05:30 ]

テレ東「開運!なんでも鑑定団」司会の降板を通告された石坂浩二

 俳優石坂浩二(74)がテレビ東京「開運!なんでも鑑定団」の司会降板を通告されたことをめぐる騒動で、昨年9月の通告に立ち会った番組の中心的なスタッフが、同12月の番組忘年会で「何の問題もない一年だった」とあいさつしていたことが30日、分かった。一方、テレビ東京はこの日、本紙既報通り石坂の降板を正式に発表。文面では「鑑定団重鎮が引き続き活躍」など円満降板を強調した。

 忘年会は昨年12月26日、年内最後の収録後に東京・港区のレストランを借り切って行われ、出演者や鑑定士、スタッフ約150人が参加した。

 途中で番組の中心スタッフがあいさつ。高視聴率を感謝したのち「今年も滞りなく、何の問題もなく終えることができました」と話したという。 石坂の降板をめぐってはテレビ東京側が理由を明確に提示できず石坂側の理解を得られなかったことと、約2年間、石坂の発言をほぼカットした編集が指摘されていることが問題視されている。

 あいさつした人物は9月の降板通告に交渉役の1人として参加しており、忘年会の参加者では石坂降板への動きを知っていた数少ない1人だった。

 石坂と確執があり、降板の背景に浮かび上がっている、制作会社所属のチーフプロデューサーは来ておらず、ある参加者は「降板交渉があったとは思えないほど和やかに進行していた」と話す。

 司会の今田耕司(49)をはじめ、参加者の大部分が石坂の降板を知らなかったとみられる。事情を知らなかった別の参加者は「その時は何げなく聞いていたが、石坂さんは下を向き悔しそうな表情を見せていた」と証言。「大半の人が知らなかったとはいえ、今思えば長年の功労を軽視しているようにも映る」と話す。

 この日、テレビ東京は書面で石坂降板と、4月から石坂メーンの「開運!なんでも鑑定団 極上!お宝サロン」(仮)をBSジャパンで開始することを併せて発表。文面で、降板通告で問題視されている点に言及することはなかった。

 その上で、石坂の降板を「卒業」と表現。BSの新番組についても「鑑定団の重鎮が引き続き活躍」「鑑定団ブランドの新たな番組立ち上げ」と円満な移行であることを強調した。

 発言カットが視聴者に強い違和感を残す中、局側の石坂への接し方は、番組内部にも不信感を広めつつある。

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2016年1月31日のニュース