菊水丸、最初で最後?4時間20分かけ「河内十人斬り」全編通し詠み

[ 2015年12月20日 11:00 ]

「河内十人斬り」を熱唱する河内家菊水丸(中央)、和太鼓の三条史郎(左)、ギターの石田雄一(右)

 伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸(52)が19日、大阪府八尾市でのイベントに出演し、4時間20分にわたって河内音頭の代表的演目「河内十人斬り」を熱唱した。

 1枚75分のCD3枚分にあたる演目は、過去に3日に分けて歌った経験はあるが、全編を“通し詠み”するのは初の試み。開口一番「日付が変わるまでに終わるか分からない」と笑わせた菊水丸。短い休憩を2度挟みつつ「我々も経験ない」と声をそろえた和太鼓・三条史郎(51)、ギター・石田雄一(56)と息を合わせてやりきった。休憩を除いても3時間40分のロングラン公演だった。

 「諸先輩方の誰もがやってないことをやりきったのは自信になります。お付き合いいただいたお客さんのおかげ。力をいただきました」

 3年前に甲状腺乳頭がんの手術を受け、一時は声を失う危機だっただけに「名医のおかげ」と感無量の面持ち。無休とはいかなかったがイベント前、途中でギブアップして「“この後はCDで聞いて”となるかも」とした懸念は、疲労を感じさせない表情に無用だった。「でも、もう1回やるのはもういいかな」と最後は苦笑いしてみせた。

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2015年12月20日のニュース