「あさが来た」主題歌 シニアに浸透…世代超えて飛ぶ「紙飛行機」

[ 2015年12月12日 15:10 ]

店内で紙飛行機を手に笑顔の杉山真利子さん

 ♪飛んで行け!飛んでみよう!――。NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌で、AKB48が歌う「365日の紙飛行機」を“援歌”として口ずさむシニア世代が増えている。高視聴率を連発するドラマとの相乗効果で、中高年の女性を中心に浸透中。従来のファンだけでなく、世代を超えて「紙飛行機」が飛んでいる。

 東京・新橋駅前のビルに入居する北海道料理店「ユック」。店長の杉山真利子さん(57)は常連客から「新橋の女房」として親しまれている名物ママ。ランチの準備のためテーブルを拭きながら「365日の紙飛行機」を口ずさんでいた。毎朝欠かさず「あさが来た」を見るうちに覚えたという。

 「AKBの子の顔も名前も知りませんが、最初に歌う子(山本彩)の声が好き。頭にずっと流れるんです。“自分の1日がうまくいきますように”という歌なので、商売がきょうも上手くいきますようにと思いながら口ずさんでます」。鼻歌交じりに「“きょうはいくら売ろう”と替え歌にしています」と笑う。これまでAKBの話題をしたことのなかった常連客とも曲の話で盛り上がることが増え「接客中に一節歌うこともありますよ」と胸を張った。

 東京・新高円寺のカラオケ喫茶は60~80代の女性客が9割を占める。店長の男性(64)は「いつカラオケで歌えるの?というリクエストがよく来る。いままでAKBの曲なんて店で流れたこともないのに」と驚く。常連客でがんと闘う女性(62)もその1人。一時退院し来店した際に、がん病棟に患者が集まり「あさが来た」を見ていることを明かし「主題歌をAKBが歌っているのをあんたは知らないのか。遅れているね~。病棟のみんなで歌って元気をもらっているんだよ」と自慢されたという。店長は「正直、私はAKBに興味がないので聞いたことが無かったのですが、聞いてみようと思った。実は妻からもすすめられている」と照れながら明かした。曲を収録したCDが今月9日に発売されたばかりでカラオケ機種の都合により、配信は近日を予定している。

 楽譜は先月16日の発売以降、店頭で品薄状態が続く。楽譜を出版するNHK出版によると、発売から1週間で増刷がかかった。それでも全国から注文が殺到し今月に入り、再び増刷した。担当者によると、売れ行きは「ハイペース」で「特にドラマファンの方など個人で購入されていく方が多い」と語った。都内のレコード店の関係者は「普段は問い合わせされない中高年の方から“紙飛行機のCDはどこ?”と聞かれることが多くなった」と反響の大きさを口にした。

 キャンディーズや山口百恵さんらを手掛けた音楽プロデューサーの酒井政利氏は曲が世代を超えて浸透している理由を「耳よりも胸に残る歌」とみている。「“紙飛行機”は歌い出しを1人で歌うから、言葉がよく聞こえる。最近のドラマ主題歌は極端な感情を歌にするケースが増えてきているのに対し、おだやかで清楚。どの世代にも聞きやすい」と高く評価している。

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