「おそ松さん」好き“松子”急増中!懐かしアニメ成人バージョン反響

[ 2015年12月10日 10:35 ]

人気が高まっている「おそ松さん」(C)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

 女性の鉄道ファン「鉄子」ならぬ、「おそ松」好きの“松子”が急増している。ギャグ漫画の巨匠赤塚不二夫さんの代表作「おそ松くん」に登場する六つ子が成人になったテレビ東京のアニメ「おそ松さん」(月曜深夜1・35)にハマる女性が続出。それぞれ異なるキャラクターの六つ子の中の1人に心を奪われ「推し松」と呼んで応援する盛り上がりを見せている。

 東京・アニメイト池袋本店で行われた期間限定企画展「おそ松さんミュージアム」には11月末、開店前にもかかわらず、約2000人の大行列ができた。しかも女性客が9割以上。

 「推し松」のパネルとツーショットを撮る女性客でごった返し「ニートは私が養う」など六つ子へのメッセージが約3000通に達した。担当者も「この反響は予想外」と舌を巻くほどの熱気に満ちていた。

 赤塚氏が「おそ松くん」を発表したのは1962年。半世紀以上前に登場した六つ子が熱視線を集める理由は「おそ松さん」のキャラクター設定と声優人気にある。

 テレビ東京によると、制作陣が特にこだわったのが、少年から現代的な若者に成長したそれぞれの個性。ニートなのは6人同じだが、長男おそ松は「リーダー的存在ながら雑で計画性がない」、次男カラ松は「格好良さをはき違えている」など六人六様の性格で、見分けもつくようになっている。全員が性格的に欠陥があるダメ男だが、時折見せる兄弟の結束力や絆の強さが乙女心をくすぐり、人気声優陣による共演も女性ファンをひきつけている。

 都内在住の女性(19)は「五男の十四松推し。私より6人とも年上だけど、かわいくて弟みたいな目線で毎回見ています」。友人の女性(19)は「私は6人全員好きな“全松”。誰か1人は選べない」と語る。

 漫画「だめんず・うぉ~か~」の作者倉田真由美さんは「モテる男性像が変わってきている。身近にいそうな“おそ松さん”は、今の若い子にとってダメダメなんだけれども元気をもらえる存在になっている」とみている。

 ▽おそ松さん 赤塚氏生誕80周年記念に制作され、10月からスタート。1話完結で、六つ子のほか、イヤミやチビ太などおなじみのキャラクターが続々登場。原作の持つ型破りな魅力やナンセンスを生かしつつ、深夜帯ならではのブラックユーモアや時事ネタを織り交ぜて視聴者を笑わせている。

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2015年12月10日のニュース