NHKクロ現のやらせ問題「重大な放送倫理違反」 BPOが判断

[ 2015年11月6日 15:44 ]

 NHKの報道番組「クローズアップ現代」などでブローカーとして紹介された大阪府内の男性(50)が「真実と違う報道で人権を侵害された」として放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会へ申し立てた問題で、委員会は6日、重大な放送倫理違反があったと判断。公式サイトで発表した。

 問題となった番組では男性は詐欺に関わる「ブローカー」として紹介された。演技指導によるやらせ取材だったと告発したのに対して、NHKは「過剰な演出」などはあったが「事実のねつ造につながるいわゆるやらせは行っていない」との報告書を公表していた。

 委員会は、NHK関係者のみならず、番組で紹介された「ブローカー」の男性や「多重債務者」に対しても聴き取り調査を行った。その結果、番組が「情報提供者に依存した安易な取材」や「報道番組で許容される範囲を逸脱した表現」により、著しく正確性に欠ける情報を伝えたとして、「重大な放送倫理違反があった」と判断した。

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2015年11月6日のニュース