映画「味園ユニバース」山下監督 主演渋谷すばるの歌声にぞっこん

[ 2015年10月24日 22:32 ]

「味園ユニバース」ティーチインで語る山下敦弘監督

 「関ジャニ∞」の渋谷すばる(34)の主演映画「味園ユニバース」が24日、第28回東京国際映画祭に新設された「Japan Now」部門で上映され、山下敦弘監督(39)が上映後にティーチインに参加した。

 大阪芸術大学出身の山下監督が、渋谷主演を想定し音楽映画として大阪を舞台に撮ることを決意。学生時代を含め8年間を過ごしたアパート周辺などをロケハンし、「大阪には個人的な思い入れあるけれど、阪本順治監督や井筒和幸監督ら関西出身で大阪舞台の面白い映画を撮る監督はいっぱいいる。すごく抵抗はあったけれど、東京に出て10年がたちちょっと距離感が変わって大阪を客観的に見られるようになった。いいタイミングだった」とオリジナルのストーリーを構築した。

 歌以外の記憶を失った男が、スタジオを経営するヒロインのカスミ(二階堂ふみ)らに支えられて自分を取り戻していく物語。山下監督は「脚本では歌が聴こえてこないので、準備をしている段階では僕にとってはカスミの映画だった。渋谷くんの役の情報はクズしか残っていなかったんですよ」と苦笑いで振り返った。

 だが、クランクインの日に渋谷の歌声を聴き、「説得力がある。最初のイメージからは変わっていった」と感銘を受け、撮影をしながら方向転換。ラストカットも渋谷が歌った後の笑顔で締め、「1カ月演じてきたわけだから、やりたいようにやってと。ほとんど演出していない。笑ってという指示も出していない。自然に出た笑顔が良かったので、それ以外は撮らなかった」と賛辞を送った。

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2015年10月24日のニュース