エイベックス、JASRAC離脱…著作権管理は系列会社で

[ 2015年10月17日 05:30 ]

 浜崎あゆみやEXILE、東方神起ら人気アーティストの楽曲を扱うエイベックス・グループ・ホールディングスが16日までに、日本音楽著作権協会(JASRAC)に委託していた約10万曲の著作権管理を系列会社に移す手続きを始めた。

 音楽著作権管理ビジネスはJASRACのほぼ独占状態にあっただけに、音楽市場の活性化が見込まれる試みだ。系列会社はイーライセンス。エイベックスは「権利者(作詞家、作曲家)の合意が必要で、手続きができ次第、移行していく」としている。

 CDを販売した場合、JASRACの管理手数料は定価の6%。税抜き1000円のシングル1枚に対して60円の手数料が発生する。これに対して、イ社は5%に設定。手数料が安いほど権利者に渡る分配金が増え、次なる創作へとつながっていく。

 この試みで、消費者がまず受けそうな恩恵は、新曲を耳にする機会が増えることだ。イ社は、主に新作の宣伝用に作られる無償のCDについて手数料を徴収しないことを決定。レコード会社などはその分の宣伝費をCM出稿などに回すことができ、結果的に消費者が新作に触れる機会が増える。

 将来的には他社の参入も予想され、競争によって手数料が下がることが期待される。ネット上でヒット曲を歌ったり、演奏するなどの個人活動も、より活性化しそうだ。

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2015年10月17日のニュース